そもそも"PAC3"って?

先週日曜、静かな朝に流れた速報ニュース。

北朝鮮が事実上のミサイルを発射したことに驚かれた方も多かったと思います。

【月曜スイッチ!】では、かつて経産省で北朝鮮に対する制裁に関する業務に

携わったご経験もある 細川昌彦さんのお話を交えながらボード解説しました。

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度重なるミサイル発射と核実験・・・

国連安保理決議にも"我関せず"という態度の北朝鮮に対して、

日本はどう対処したらいいのでしょうか?不安は募るばかりです。

 

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政府・自衛隊の対応のひとつとしてしきりにニュースで伝えられたのが

"迎撃ミサイル・PAC3"の配備。

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予告日が前倒しされたこともありオンエアでは使用しませんでしたが、

最新鋭のイージス艦とともに各地に配備されたこのPAC3、模型を予め用意していました。

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▲ナンバープレートも石垣島に配備されたものに合わせて「49-2125」

 

私もこの分野は決して明るくありませんが、多少調べたことを書き綴ってみます。

 

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ひとことで言えば、

『地上から航空機を撃ち落とすためのミサイル』

ですが、PAC3は特に今回のような弾道ミサイル迎撃のため開発されました。

 

イージス艦がレーダーを駆使して予め本体の位置を特定、大気圏外で

ミサイルを撃ち落とす目的なのに対し、

PAC3は、大気圏内で最終的に落ちてくる物体や部品を撃つことに主軸を置いています。

(発射されたコース上にある石垣島・宮古島に配備されたのもこれが理由)

 

そして、最大の特徴は・・・

ニュース映像にあったように、トラックの荷台に連結して持ち運ぶことが可能ということ(!)

つまり、道路や船のつけられる港さえあれば日本中どこにでも持って行けるということです。

 

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今回のように、突然北朝鮮が予告期間を前倒した場合であっても

比較的短い期間で配備出来るというメリットがあります。

一方で、射程範囲が数十キロと狭いこともあり、今回のようにあらかじめ

コースが予告されている場合には効果を発揮しやすいものの、

それがわからない場合には果たして?と性能に異を唱える人も一部いるようです。

こうした迎撃システムは湾岸戦争のころから実戦で使われ始め、

日本でも昭和60年から導入が開始されましたが、PAC3はその当時使われたものの改良型。

軽量化が果たされ、現時点では『もっとも優れた弾道ミサイル防衛システム』と言われています。

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ミサイルが格納されている部分は普段は折りたたまれています。

使用時にダンパーで持ち上げられ、台も回転します。

最新鋭のレーダーやコンピュータを駆使して自動で対象物の位置を計算。

瞬時に撃ち落とす用意ができるというわけです。

画面右の細長い箱型のものがミサイル格納部ですが、

ニュース映像で見る限り、今回石垣島に配備されたものは「2本」、

宮古島に配備されたものは「1本」でした。

この箱は最大で4本まで搭載することが出来るので状況に応じた変更がなされるようです。

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▲発射直後のPAC3@石垣島(7日午前9時半過ぎ)

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▲昼過ぎの同じ地点。このときに格納部は折りたたまれています。

 

少し長くなってしまいましたが、もちろんこうしたシステムが活躍しない社会であってほしいというのが基本の上のことです。

しかし、近くにある脅威に対して、国がどういった備えをしているのか?

それを知っておくこともまた重要なのだと感じています。

 

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