インタビュー

毎週土曜よる11時40分

浅見洋子役 石田えりさん

原作をお読みになった感想を教えてください。
 登場人物のひとりひとりに個性があり魅力的だと思いました。お話に引き込まれ、そして最後はぐっと掴まれました。一話完結の興味の持たせ方や、内容の盛り込み方がとてもドラマチックで、最初はこの物語をどう8話で収めるのかと思いましたが、台本も興味深く読ませていただいています。

浅見洋子を演じて、彼女の人柄について思うこと、共感する面などはありますか?
 彼女はいろんな女性たちを見ていますよね。生まれてきた赤ちゃんを介して、産みの親と育ての親、それぞれに関わっています。彼女の元に集まった人たちはそれぞれ事情がありますが、どんな事情であれ、どんな考えを持った人であれ、受け入れることを前提として進めていく…そういう強い気持ちを持った人でないとできにくいお仕事だと思うんです。そんな中、淡々と感情をセーブしながら、“ベビーバトン”に来る人と向き合って仕事をするという素晴らしい女性だと思っています。でも人間だからもちろん完璧ではないわけで、浅見はその辺りをどう発散しているのかな?なんて考えたりもします。

確かに浅見さんのバランス感覚は、女性として素敵だと感じています。
 人に対しての距離感は難しいですよね。でも、なによりも子供の幸せを考えているという気持ちがそのようなバランスを生んでいると思えて、浅見を演じるヒントのひとつだと感じました。同じような仕事をされている方のことを少し調べたことがあり、赤ちゃんに対する目線がみなさんとても深く優しいのを感じたんですね。赤ちゃんを見る目が優しいから、それで周囲の方もその人を信頼できるのかなと思いました。

育ての母親、産みの母親というふたりの母親が登場しますが、石田さんご自身は女性として共感できるところはありますか?
 女性のそれぞれの人生だから、何が幸せで、どちらがいいとかは言えないですが、どのような形であっても一生懸命生きていることは確かです。私自身も子供がいない生活を送っているので、子供がいるのもいないのもその人の生き方だと思っていますし、子供を産み、事情があって育てることができない環境を体験した方も、自分だけの人生を全うして欲しいです。

今後も浅見さんの活躍に期待しています!
 このドラマのどの人物に感情移入するかによって、物語の見方も変わってくるでしょうね。そして最終回を見終わったあとに“朝が来る”という予感がするドラマだと思います。ドラマを通して、そして浅見洋子を通して特別養子縁組仲介団体のこと、そして、養子を迎えた家族の物語を知っていただけたら、今後も、いろいろな家族の形が増えていくのかなと思います。
東海テレビ