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インタビュー

綿引勝彦さん(十一役)

人物紹介

――今回は子どもたちとの共演シーンが多かったですね。
 「20年ほど前、足掛け10年に渡り、子だくさんのドラマをやっていて、そのときの体験があるし、僕は結構子どもが好きなので、十(つなし)の設定に抵抗はなかったですよ。特にサヤ(遠藤璃菜さん)ちゃんとのシーンが多かったけれど、彼女が良い子でね。『よくぞこの子を選んだな』というくらい。賢いし、ご両親が愛情込めて育てているのが分かりましたよ。だからこの現場で苦労はなかったですね」

――子どもたちと演技をする際、何か綿引さんが気を付けていることはあるんでしょうか?
 「自分のこれまでの経験を踏まえて言わせてもらえれば、大切なのは声。一つの方法論とて、声のキーをいつもより高くするんです。大人がぼそぼそしゃべると、子どもはそこに引っ張られてしまい、テンションの低い芝居になってしまうから。そこさえ気を付ければ、子どもは乗ってくれるんですよ。まあ、そういう演技をするのは楽ではないけれど、十のような役を演じる以上、当然すべきことですから」
――これまでのご経験があるからこそ、そういうことがお分かりになるんだと思います。
 「僕の中で子どもはまったく抵抗のない存在。それに結構、子どものほうが僕に気を使ってくれるんだよ(笑)」

――役として、十はサヤと対等に“友達”として付き合っていました。
 「本当に十みたいな人物がいたら、見ようによっては可哀そうな人になると思うんですよ。病室に見舞いに来る人もいないし、一人で闘病生活を送っているわけでしょ。それでも明るく振る舞っているけれど、リアルに演じたら、多分暗くなると思う。今回はそうじゃなく、サヤちゃんとの関わりを含め、観ている人が思わず微笑むような演技をしようと思って」
――綿引さんがそんな風に演じることで、十の抱えている孤独などが浮き彫りになった気がします。
 「僕自身はあまり十の問題を見せよう、ということは考えていなかったけれど。それよりは周りのことを静観しつつ、ハナさんサヤちゃん親子や加地先生、それだけでなくそれぞれの登場人物の幸せを祈っている人物として捉えていたから」

――かつて同じようにその日暮らしをしていた十と佐智ですが、後に成功を手に入れた佐智にとって十は合わせ鏡のような存在だとも思います。
 「十と佐智さんは遠い昔に出会ったことがあるけれど、それから40年の歳月が流れているんだよね。実際にそれだけ時間が過ぎたら、いろんな人生のパターンがあると思う。一方では佐智のような人生があり、また一方では十のような人生があり。このドラマを観続けてくれた方なら、人は何が幸せで何が不幸なのか、言葉にしなくても気づいてくれるんじゃないですか。人生、金がすべてではないでしょ」

――では、“豊かさ”ってどんなものだと思われますか?
 「そういう質問は困っちゃうね。別に物質的な豊かさを求めて芝居をしている訳ではないし、生きている訳でもないから。まだまだ役者として現役で頑張るつもりだけど、心豊かに演じたいと思ってますよ。それに普段の暮らしでも心豊かに何事にも対処していきたいと思っているよね。正直な話、金がなかったら、心豊かになれないことだってあると思う。人は金銭的に余裕がなければ、いくらだって凶暴になれるから。そもそも、自分自身がどれだけ心豊かに生きていられるか問われたら、ちゃんと答えられるか疑問だしね。せめて、この作品が視聴者の皆さんに、心豊かにストンッと落ちてくれることを願っています」

――ところでこの枠の作品への出演は「はるちゃん6」(’02)以来となるでしょうか。
 「ああ、そうだね。そうなるかな。やっぱりこの枠はセリフ覚えが結構しんどい(笑)。昼のドラマはもうこの枠だけになってしまったけれど、こうして脈々と続いているのがうれしいよね。プロデューサーからも、『良い作品を作っていかなければ』という思いを感じましたよ」
――では、「慈命」で気にいっているところは?
 「まずセリフがきれいなんですよ。あと、結末について、個人的には終わり方がすごくいいな、と思っている。みんなが右往左往するんだけれど、それの決着の仕方がね…」

――第一部から第三部までを通して、今回は命そのものを見つめる作品となっています。綿引さんは“命”とどう向き合っていますか?
 「命、寿命。それは定められているものだと思う。せいぜい大病をしないように努力はするけれど、僕がどうあがいても神様から『あなたの命はここまで』と言ったら終わりでしょ。まあ、神のみぞ知る、ですよ。そんな中でも演技は出来る限り、続けたいよね。需要と供給の問題もあるし、いろんな役者が廃業したり、旅立っていったりしたのを見送ったけれど、神様が『続けていいよ』と言ってくれているうちは精一杯やっていくつもりですよ」
  • 平山あやさん(汐見ハナ役)
  • 和田聰宏さん(加地立平役)
  • 南 圭介さん(富沢貴之役)
  • 黒坂真美さん(富沢 茜役)
  • ICONIQさん(井村美鈴役)
  • 綿引勝彦さん(十一役)
  • 水野久美さん(富沢佐智役)

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