仲居頭の照子(烏丸せつこ)を訪ね『かぐらや』にやって来た、ゆかり(穂花)という若い女性。奈緒子(羽田美智子)が取りなすが、頑なに会うことを拒む照子。話を聞いた志乃(野際陽子)は、ゆかりが照子の娘かもしれないと奈緒子に告げる。20年以上会っていない母親に会いに来たのだから、余程のことかもしれないと心配する志乃。当の照子は仕事に集中出来ず、普段しないミスをしてしまう。そんな照子の様子に、ゆかりと何とかして会わせようとする奈緒子だったが、なかなかうまくいかず途方に暮れる。奈緒子は榛名(岩永洋昭)から、前向きに頑張るのが取り柄なのだから、と優しく励まされ…。一方、有紀子(吉田羊)は自分の味方だった照子が、ゆかりの一件から奈緒子を認め始めたことに苛立ちを覚える。今度は榛名を味方につけようと、食事に誘い出そうとする有紀子。しかし、榛名は奈緒子の頑張りに触発されてますます仕事のやる気が出てきた、と意に介さず料理の仕込みを続ける。その夜、茶屋で榛名と二人、『かぐらや』の新作料理の打ち合わせをする奈緒子。その姿を見た有紀子は女将になるための最後の手段に出る。