インタビュー

――瑠璃子はパート2の第2週で東京に行ってしまいました。パート3ではそれ以来の登場となりましたね。
 「素直に "ただいま"という気持ちでした。前回はおっしゃった通り、すぐにいなくなったので私自身、とても淋しかったんです。だから今回、戻ってこられて本当にうれしかったですね。瑠璃子の状況は喜んでいられませんでしたけど(笑)。瑠璃子は良樹さんと一緒にニューヨークに行くことになりましたが、台本を呼んで羽田さんが『えー、瑠璃子が日本からいなくなるの? 淋しい』とおっしゃってくれたんです。現場では羽田さんだけでなく野際さんにも瑠璃子として、また里久鳴祐果として可愛がっていただき、ありがたいなー、温かいなーと改めて感じていました」
――記者も「花嫁のれん」の現場は本当にアットホームだと思います。
 「"温かい"という言葉がピッタリですから。ホームドラマを作っているからこその温かさに加え、キャストの皆さんのお人柄の温かさが加わっているんです。昼ドラならではの分量を撮ることは大変ですが、この現場にいるのはものすごく楽しいです。お芝居じゃないところでも皆さんといつも話しをしていて、多分私、常に笑顔だったと思います」
――まさに、もう一つの家族ですね。
 「実家もありつつ、別に家族がいるような感覚です。今回は翔太(草川拓弥さん)と幸(木村真那月さん)とのシーンも増えて、楽屋でもずっと一緒だったので、本当の兄弟みたいでしたよ」

――確か里久鳴さんは、本当のご家族とも仲が良かったんですよね。
 「マザコンとかファザコンとか言いますよね。私は家族のことが好き過ぎて、自分でファミリーコンプレックス、訳して"ファミコン"だと思ってます(笑)」
――"ファミコン"とは素敵な言葉ですね。ところで実家に暮らしていた頃の瑠璃子は良く出来た娘でしたが、今回は離婚騒動を起こしました。
 「私の母とお姑さんになる祖母は本当に仲が良くて、"嫁姑バトル"というものを知らずに育ったんです。だから奈緒子さんと志乃さんのやりとりを見て初めて、『嫁姑って大変なんだな』と思ったんですよ。それが今回は、瑠璃子が悩むことになるなんて(笑)。第三者的な目線で見ると、圭子さんはお姑さんとして、とても太刀打ちできない人です。今の時代、嫁がお姑さんに仕える、なんてことはないと思いますが、あれだけいろいろとキツく言われるのは辛いでしょうね」

――圭子の発言は自分勝手なものでなく、正論だと思いました。ただ、正論だからこそ正しいのかと言えば...。
 「瑠璃子はお義母さんと暮らすのが耐えられないのではなく、良樹さんにがっかりして、許せなかったんだと思います。結婚してから2年、ずっと染色の勉強がしたいと言っていたのに、それをお義母さんに伝えてくれなかったわけですから。それが家出の何よりの原因じゃないでしょうか。結婚以来、お義母さんの言動から『専業主婦なんだから、言われたことは黙ってやるのが当然』と思っているんじゃないか、と引っかかるものを感じながら、それでも何も言わず従っている中で、瑠璃子の中に少しずつ不満が溜まっていった面もあると思います。大学の願書を破いて捨てられてしまったことで、それが爆発して実家に帰ってきちゃったんですよね」
――演じていても、瑠璃子の変化を感じましたか?
 「実家や『かぐらや』の中で瑠璃子は周りから守られてましたよね。外の世界というか世間というものを知らずに。そこでは完璧な子だったんですよ。でも家族と離れて暮らせば理不尽なことだっていろいろあるし、それを受け入れなくては生きていけない、ということを学んだのだと思います。そういうことを知り、『強くならなくちゃ、主張しなくちゃ。そうでなければ自分というものを失ってしまう』と思っての、今回の行動じゃないでしょうか」

――では、演技で意識的にこれまでのシリーズと変えた部分はありますか?
 「一番意識したことは、"若奥様"になったということです。まだ結婚の経験はありませんが(笑)、周りを見ても結婚をしている、していないで人ってどこか雰囲気が違いますよね。嫁ぐまでの瑠璃子は若女将としてしっかり仕事をしていましたが、慌てるとパジャマのままで旅館に行ってしまうこともあったし、どこか"女の子"の部分が残っていたんです。今回は"女性"になっていなくてはいけないと思い、『ここをこうしました』と言葉で説明はできませんが、結婚している女性なんだ、と意識するようにしていましたし、それが瑠璃子の佇まいに表れてくれたらいいな、と思っていました」
――結婚指輪をしているだけでも気分が違ったりは?
 「しますね。今回初めて結婚指輪というものをしましたが、ふと見た瞬間に『私、結婚しているんだ』なんて思ったりして(笑)。お着物だと、それだけで仕事モードというか若女将としての瑠璃子に気持ちが切り替わるんです。指輪も一緒ですね。左手の薬指にはめると、それだけで気分がちょっと変わりました」

――久しぶりに若女将に復帰して、何か感じたことはありますか?
 「若女将のときの瑠璃子って凛としていて、おしとやかで、私にとって理想の女性なんです。普段では考えられないほどの丁寧で美しい言葉遣いなので、日本の女性としての良い面、見習いたい面が私の中にも沁み込め、沁み込めと思いつつ(笑)、演じています」
――夫の良樹に対しての感想は?
 「優しくて、瑠璃子のことを考えてくれて。それでいて自分のやりたいこともぶれずにやっている。旦那さんとしては文句なしだと思います。ただあの優柔不断さは...(笑)。でも家庭って夫より妻のほうが強いくらいがちょうどいいと聞いたことがあるので、良樹さんはあのままでいいと私は思ってます(笑)」

――結婚だけでなく離婚騒動まで"体験"して、何か思うことは?
 「お姑さんとの同居は相当な覚悟がいるな、と実感しました(笑)。良樹さんのあの感じだとニューヨークから帰ってきて、また同居したら、以前と変わらずお義母さんと瑠璃子の間を右往左往すると思うんです。結局、瑠璃子がそのことを受け入れ、お義母さんと付き合っていくしかないでしょね。瑠璃子も成長した分、お義母さんを怒らせない程度には自己主張もするようになるでしょうし。嫁姑問題って...。やっぱり最初は夫婦だけで暮らしたほうがいいんでしょうか。あ、でも二世帯住宅なら(笑)。適度にプライベートな時間が持てるからいいかもしれないですね」

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