今、5連勝中と勢いに乗るドラゴンズ!そんなドラゴンズがチャンスを迎えた時、鼓舞する応援歌といえば…。

 チャンステーマ「サウスポー」。スタジアムでファンが一体となる、応援歌です。ところが、この「サウスポー」をめぐって今、ある議論が勃発。それは…。

(リポート)
「サウスポーの歌詞に含まれている『お前』という表現が不適切だとして、球団から応援団側に指摘があったということです」

『みなぎる闘志を奮い立て、お前が打たなきゃ誰が打つ』というバッターの闘志を期待する応援歌。ところがこの「お前」というフレーズが好ましくないとして、およそ1か月前、球団から応援団に対し歌詞を変えるよう要請があったというのです。

 さらに応援団はツイッターで『当面の間「サウスポー」の使用は自粛させて頂くこととなりました』と報告。

 東海テレビの取材に対し応援団の代表者(30代)は、「『お前が打たなきゃ誰が打つ』というのは一般のお客さんが歌う、ファン一体となって応援する部分。歌詞を変えるならファンの皆さんにも周知しなければならない」としています。

 1日、このことが発表されると早速ツイッター上では…「どこがいけないのか1ミリもわからない」「完全に言葉狩り」「そんなん言い出したら応援歌ほぼ不適切になっちゃうよね」批判の声が殺到!名古屋の街でも聞いてみると…?

男性:
「別にいいと思うんだけど、今までずっとやっとったやつだから。そんなガタガタ言うんだったらもっとしっかりやれよと、借金作らんと」

女性:
「これがずっと定着してきて、ここぞという時にずっと歌われてる歌なので、それがなくなるのはちょっとさみしいかなって」

男性:
「言葉は汚いかなと思うんですけど、別にそれで結果が出ればいいんじゃないかな」

女性:
「愛情があってそういう歌を作ってるから、そんなところで色々叩きすぎだと思います」

 大半の人は「応援歌としての『お前』」には賛成していましたが、一方で、こんな意見も…。

子連れの女性:
「まさしく直面している問題で…、この子の父親が私に対して『お前』って言うのを完全に真似ちゃってるので、この子が真似してるからやめてほしいと、この子が怒られてるからこの子がかわいそうだよと」

 そんな中、2日のナゴヤドーム。

(リポート)
「『お前が打たなきゃ誰が打つ』こう書かれたタオルは、今日もナゴヤドームでオフィシャルのグッズとして販売されています」

 ドラゴンズのオフィシャルグッズには「お前」のフレーズが含まれたタオルやうちわなど4種類あります。オフィシャルショップでは今のところこれまで通り販売を続けるそうです。

 この問題について東海テレビの取材に対し球団側は「『お前』という表現は、多くの子どもたちが応援する中で、相応しい表現ではないのでは」として応援団側に要請したとしています。

 そもそも、この「お前」という言葉、言語学を専門とする名古屋大学名誉教授の町田健さんによりますと、実は奈良時代には既に使われていました。「御前」と表記し、身分の高い人を間接的に表現するものだったのです。

 もともとは高貴な人に対して使われてきた「お前」ですが、江戸時代の終わりあたりから、同等、または見下す相手に使われるように変化してきました。これは、日本語の言葉は長い間使われると、敬意が失われることが多いためで、次第に相手に対する敬意が下がっていき現代に至っているそうです。

 同じような変化をしたのが、室町時代に生まれた「貴様」。こちらも元々は高貴な人に対する表現が、時代が下って相手を見下すような表現にかわりました。

 この「お前」という表現、実は他の球団の応援歌でも使われています。

 代表的なのが巨人の坂本勇人選手は【お前が立つその場所は熱気の渦が巻く】巨人・ゲレーロ選手は【お前の振り抜く打球は灼熱の炎を宿す】さらに野球日本代表・侍ジャパンの監督で稲葉篤紀さんも日本ハム時代の応援歌は【今、見せろお前の底力を】でした。

 今回、物議を醸すこととなった「お前」という表現。皆さんはどのようにお考えになるでしょうか…。