新型コロナウイルスワクチン接種を巡って、愛知県西尾市の副市長が「スギ薬局」を展開するスギホールディングスの会長夫婦の予約を優先的に確保していたことが分かりました。

 西尾市によりますと、4月12日スギホールディングスの社員からワクチン接種を担当する部署に市内に住む杉浦広一会長(70)と相談役の妻(67)にワクチンを「早く打てないか」と打診がありました。

 市の担当者は「特別扱いはできない」と一旦は断りましたが、その後も要望が続いたため、担当者が近藤芳英副市長に相談したところ、副市長は10日から始まった高齢者の集団接種で優先的に接種枠を確保するよう指示しました。

 夫妻の予約は一般と異なる形で完了したということです。

近藤副市長:
「貴重なワクチン枠の取り扱いで、一定の方に特別な配慮をしてしまった。市民に深くおわびを申し上げたい」

 指摘を受け、会長夫妻の予約は10日キャンセルされました。取材に対しスギホールディングスは「社内で調査中」としています。