【番組内容】
 これは、2013年6月に放送した『熱中コマ大戦』の続編である。
 町工場のオヤジたちが始めた喧嘩ゴマの大会『全日本製造業コマ大戦』。直径2センチのコマの真剣勝負は、製造業に携わる町工場の間で人気が高まり、3年目の今年2月、『世界コマ大戦』が開かれることになった。
 今回の大会には、海外からアメリカ、韓国、タイ、インドネシア、ベトナム、ボリビアの6か国11チームが参加。これを日本各地の予選を勝ち抜いた500社の代表として18チームが迎える形で、全29チームで戦われた。
 このコマ大戦の目的は、自分たちで製品を開発し、自分たちでモノを売ることを目指す、町工場の発展と自立。この大会は、日本の町工場を活性化する役割を担い始めていると言える。
 前回の大会で優勝した岐阜県美濃市の「シオン」は従業員7人の小さな会社。だが、コマ大戦をきっかけに自社ブランドを立ち上げ、得意の金属加工の技を生かしたお洒落小物を作り始めた。社員たちがアイデアを出し合って、コマはもちろん、ボールペンやマッチケースなどを作るようになり、東京代官山の蔦屋書店でも扱ってもらえるようになった。売上は微々たるものだが、これらの商品開発は、下請けでは味わうことのできないモノづくりの神髄を味わえるとあって、社員たちの日々の仕事に活気を与えてくれていると言う。
 また、「カジミツ」のある半田市は、戦時中、軍需工場の中島飛行機が誘致されたことをきっかけに多くの町工場が集められた街である。今も多く残る半田の町工場は、空襲ですべてを失った焼け野原から立ち上がった職人たちが支えている。「カジミツ」はそんな先人たちの職人魂を受け継ぎ、知恵とアイデアでユニークなコマを作りつづけてきた。
 番組では、『世界コマ大戦』の本選を軸に、とてもコマとは思えない驚きのアイデアゴマの開発にも密着し、日本の町工場の現場がどう変化したか掘り下げていく。