土ドラ

毎週土曜よる11時40分

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人生初の医師役!中田喜子と“僕の理想”という漫画家役・小倉久寛
知花(百田夏菜子)と悟(落合モトキ)を支える二人の「先生」に迫る!!

百田夏菜子主演の土ドラ『僕の大好きな妻!』発達障害と診断された妻・北山知花(百田夏菜子)と、彼女と共に障害に向き合う漫画家アシスタントの夫・悟(落合モトキ)。
第3話は、漫画賞へ応募する作品作りに集中する悟の代わりに、知花が漫画工房を手伝うことに!そんな北山家に、突如知花の両親が訪問してきて波乱の予感。

日々巻き起こる問題を乗り越えていく二人を優しく見守り、要所で的確なアドバイスを送るのが、知花の主治医である宮野森楓(中田喜子)と、悟が師事する漫画家の野村萬坊(小倉久寛)だ。今回は、このドラマを支えるキーパーソンであり、二人の「先生」を演じる、中田喜子と小倉久寛から話を聞いた。

土曜の夜、優しい気持ちで一日を終えることができるドラマに…。

中田さんが演じる「医師・宮野森楓」とは?
私が演じる宮野森楓は、発達障害を診るクリニックの医師。もともとは外科医でしたが、ある出来事をきっかけに大人の発達障害を診察する精神科医になるんです。
そんな宮野森医師の過去は、ドラマの中で徐々に明らかにされていくので楽しみにしていて下さい。長く女優をやらせていただいていますけれど、実は医師を演じるのは今回が初めて。しかも外科医や内科医とは違うタイプの医師なので知り合いからも情報を得ようとしたのですが、発達障害専門の医師の方になかなかたどり着けませんでした。
そんなことからも、このドラマが描く「大人の発達障害」が、社会で認知されていないことを実感しましたね。
演じる上で心がけていることは?
発達障害にはさまざまな特性がありますが、感覚刺激の敏感さもその一つ。ドラマの中でも、知花が大きな音を聞いて耳を塞ぎ、しゃがみ込んでしまうといったシーンが出てきます。普段のお芝居では台詞を言う際に声を張りますが、今回はそうした発達障害の方と日々接する医師の役なので、敢えて声を張らないように心がけています。それとお芝居の「間」についても、普段よりもゆっくりとしたテンポで話すようにしています。
知花を演じる百田さんの印象は?
発達障害を抱えるという難しい役どころですが、そんな知花を演じるのが百田さんだというのはベストキャスティングではないでしょうか。ドラマの中でも発達障害ゆえの問題が、毎回のように起こります。けれどもそれらを一つひとつ受け止めた上で、明るく前へ進んでいく。そんな役に百田さんはピッタリだなと感じました。
視聴者へメッセージをお願いします!
第2話の中に、宮野森医師の「相手を知るのも大事よ。それは発達障害の特性があってもなくても関係なくね」という台詞がありました。ネット社会の現代ですけれど、やはり人と人が向き合うことは大切ですよね。このドラマは知花が発達障害だと知ったところからスタートしますが、そんな彼女に周囲から優しく、温かい手が差し伸べられる。そんなドラマになっています。
夜の時間帯に少し心が温かくなって、そして一日を終えられる。優しい気持ちになれると思うので、一人でも多くの方に見ていただきたいですね。

いい加減に見えて、実はそうでもない。そんな野村萬坊は、僕の理想像。

小倉さんが演じる「漫画家・野村萬坊」とは?
悟くんの師匠である漫画家・野村萬坊は、一見するとかなりいい加減そうですが実はそうでもないキャラクター。そう思いながら演じています。アシスタントの一人ひとりにもきちんと気を配っている。相手の立場になって物事を考えることのできる人。だてに30年も第一線で漫画を描いてきたわけじゃないんですよね。悟くんにも何気ない感じで、でもとても的 確なアドバイスを送っているし。まぁ、空気を読まずにいきなり新婚家庭を訪問したりもするけれど。(笑)
そんな萬坊先生って、まさに僕の理想なんですよ。ちょっといい加減に見えるけど、実は深い部分まで考えているような人って、格好いいじゃないですか。だから演じていてもすごく楽しいというか、嬉しいですよね。
共演者の皆さんの印象は?
自分以外はみんな若いので(笑)、明るくて楽しい現場ですね。忘れられないのは、撮影が始まる前の3月頃に、工房のみんなで漫画を描く練習をしたときのこと。まだ寒かったし換気もしなければいけないから、僕なんかダウンを着込んで寒さに震えながらペンを握っていたんですよ。で、ふと隣を見たら佐竹学役の徳重(聡)くんがTシャツ一枚で描いていて。いやぁ、熱いなー、若いなー、筋肉の量が違うなーって、ちょっとビックリしたことを覚えています。
それと、漫画工房は民主的なんです。撮影が巻いてくる(早く進む)と、昼飯の前に午後のシーンも撮っちゃおうか、それとも昼飯を食べてから撮ろうか、みたいな選択に迫られるんだけど、毎回挙手で決めていました。だいたい、メシ押し(定刻の食事時間を遅らせて撮影)で意見が一致していましたね。
撮影に関するエピソードなどお教えください
不思議な巡り合わせなんですが、10 年ほど前に「したまちコメディ映画祭 in 台東」というフェスティバルで、短編映画の審査員をやらせてもらったことがあるんです。そのとき「これは面白いなぁ」と思って僕が推した作品がグランプリを受賞したんですが、実はその作品を撮ったのが、今回の監督の一人である天野千尋さんなんですね。「天野監督の才能に、最初に気付いたのは自分です!」っていうと、ちょっとおこがましいけど(笑)。そんな天野監督と10年後の今、一緒にお仕事をするようになったというのはちょっとビックリ、そして感慨深いですね。
視聴者へのメッセージを、野村萬坊先生のように「川柳」でお願いします!
最初にお話をいただいたときに「発達障害がテーマ」と聞いていたので、少し重い、シリアスなドラマかなと思っていました。でも台本を読んでみると非常に明るく前向きなストーリーで、コミカルなシーンも多いけれどホロッとするような部分もあって…。だから楽しく見ていただいて、見終わってからいろいろ考えてもらえるといいな と思っています。
ドラマのテーマは発達障害だけど、そこで描かれている「夫婦の気持ちのすれ違い」みたいなことって、日常的に起きるじゃないですか。そんな時に、このドラマを思い出してもらえるといいですね。
それと川柳ですが、ウーン…(3分ほど熟考)。では萬坊 心の一句、整いました。
「土曜日は 『大好きな妻!』で泣き笑い」 でどうでしょうか。