毎週 土曜日 よる11時40分〜

STORYストーリー

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2018年2月17日放送

「主人は、柳瀬さんは絶対やっていないと、繰り返し申しておりました」
死刑囚・柳瀬(遠藤憲一)の担当弁護士だった故津村弁護士の妻・佐智子(朝加真由美)から話を聞く祐介(滝沢秀明)。柳瀬が長年祐介を案じていたということ、祐介の成長の様子を聞いて涙を流して喜んでいたこと…話を聞けば聞くほど、祐介は柳瀬という男がわからなくなっていた。柳瀬は、唯一心を開いていた津村弁護士にも息子の光男の行方だけはかたくなに口を閉ざしていた。しかしそれでも、津村は柳瀬の無実を信じていた…「だからって、あっさりシロだと信じ切っちまうわけにはいかねえがな」澤田(片岡鶴太郎)の言葉に祐介は思い惑う。

祐介は柳瀬の手がかりを求めて、あかね(横山めぐみ)が入院している病院を訪ねる。礼菜(谷村美月)は祐介をただの友人だと紹介するがあかねの目はごまかせず、まんまと弁護士であることを白状させられる。祐介と礼菜が柳瀬光男を探していると聞き、あかねは態度を硬化させる。母のために子供を見つけてやりたい、という礼菜の願いを訴える祐介だったが、あかねは「入院費もばかにならない。誰でもいいからお金を引っ張れる相手が欲しかっただけだろう?」と礼菜をなじる。母の心ない言葉に傷つき、悄然として依頼を取り下げようとする礼菜だったが、祐介は「僕はもう舟を漕ぎ出してしまった。後戻りするわけにはいかないんです」と言い切る。

東京中央拘置所で再び柳瀬と対峙する祐介。津村弁護士の妻や担当刑事だった松枝(石丸謙二郎)に会ったこと、2人とも柳瀬の無実を強く信じていたこと…祐介の言葉にも、やはり柳瀬は何も語ろうとしない。祐介は、この件の依頼人が河村あかねの娘・礼菜であることを告げる。あかねは余命3か月の床にあり、礼菜は母のために行方不明の息子・光男の行方を捜している…しかし、それを聞いても柳瀬は「私はあの事件の犯人として死刑になる。それでいいと覚悟を決めたんです」と言い募る。祐介は叫ばずにいられなかった。「何が真実か知りたいんだ。本当のことを言ってくれ!」無言でその場を立ち去る柳瀬。絶対あきらめない…祐介は改めて決意を固める。

数日後、祐介の姿は山梨県甲府市にあった。甲府――30年前、柳瀬が暮らしていた町であった。

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