9月26日、現役引退を表明した中日ドラゴンズ・浅尾拓也投手(33)の会見…。
中日ドラゴンズ・浅尾拓也投手:
「悔いは本当にもう、ないですね。ずっと愛知県で育ってきて、愛知県のチームで終われるということは、幸せなことですし、初登板ももちろん心に残っていますし、初勝利のときも鮮明に覚えていますし、開幕投手も胴上げ投手もやらせていただいて、本当に幸せな野球人生を過ごせたと思っています」
セットアッパーとしてドラゴンズの黄金時代を支えてきた浅尾投手。2011年には79試合に登板し、45ホールド防御率0.41と、驚異的な数字を残し、セットアッパーとして史上初のMVPを獲得しました。
その後、多くの登板の代償として右肩などを故障。ここ3年間ではわずか13試合の登板にとどまりました。
特に今年の登板については…。
浅尾投手:
「今年1軍に1カ月近くいさせてもらって、やっぱり大差で負けるゲームだったり、点差が離れているところでの登板をしていく中で、正直、自分がいることで、チャンスが減っている選手もいますし、自分じゃなければいけないのかなという思いもあったので」
一方で、9月9日、1000試合登板を目前に控えた岩瀬投手については「すごい存在です。今、こうして元気にやられている岩瀬投手の姿が本当に刺激になりますし、目指したくなるような先輩」と答えていました。
しかし…。
浅尾投手:
「1軍でプレーしている時は辞めることを決めていたわけじゃなく、自分の中で諦めたくもなかったので、先のことを考えてプレーしていたつもりなんですけど、最後の巨人戦で3点を取られたときに、もうこれくらいなのかなと正直思いました」
9月16日、東京ドームでの巨人戦で集中打を浴びた試合が、引退を決断する決定打となったといいます。
浅尾投手の引退について、全盛期をともに支えたチームメイトは…。
山井大介投手:
「ここ何年かはなかなか思うように投げられなくて、自分の体と相談をしていたと思うが、少しは肩を休めてやってくれと思います」
そして、ドラゴンズファンは…。
女性ファン:
「まだまだいけるんじゃないかと思いますけど。スポーツ選手はいろいろ大変なこともあると思うので、本人が決めたことなら…」
男性ファン:
「速い球も投げられるし、変化球も投げられる選手。引退は早い気がします」
ここ数年は右肩などのケガに悩まされ、思うような投球が出来なかった浅尾投手。
浅尾投手:
「スピードが140キロ台中盤になったころからは自分の中ではスタイルを変えていこうと取り組んできたんですが、それでスピードをちょっと出そうとして焦っちゃった部分もあります」
最近は理想と現実の狭間で葛藤していたといいます。
浅尾投手:
「小学生のころにプロ野球選手になりたいと、将来の夢で書いたのも、半分夢みたいな感じで書いていたのが、大学になって現実に近づいて、プロ野球の世界に入って、プロで10年以上できたことに関しては自分の中でも奇跡だと思いますし、プロ野球選手になれてよかったですし、プロ野球選手になれたからこそ出会えた人もたくさんいますし、本当に中日ドラゴンズというチームも本当に好きですし、これからもずっと応援していきたいと思っています」
「幸せな野球人生」「ドラゴンズ本当に好き」…中日・浅尾 引退会見であふれ出た“愛知愛”
