洗濯ばさみの“革命”ともいえるかもしれない商品が登場して今、話題になっています。
洗濯物干し中のお悩みを解決する、その名も「まじかるピンチ」。開発した岐阜の会社を取材をすると、他にもアイデア家事グッズが続々ありました。
■「とても洗濯ばさみとは思わなかった」
この夏に登場したという「まじかるピンチ」。一体どこがすごいのか…。街の人に触ってもらうと…?
女性:
「(まじかるピンチを握りながら…)楽!」
別の女性:
「変わってるねぇ。とても洗濯ばさみとは思わなかった」
愛知県小牧市。実際に使っているお宅があるというので訪ねてみると…。
主婦の西尾さん:
「小さい子がいて、一日何回も洗濯機を回さないといけないので、干すのが大変です。いつも時短、時短と考えてます。(まじかるピンチ)はさっさっさと楽にやってしまえるので、驚きですね」
3歳の娘さんも手伝ってくれるようになったそうで、確かにこれは便利そうです。
西尾さん:
「速く干せますし、干してて楽しいですね(笑)」

■生みの親は“ばね職人”
開発したという岐阜県可児市の生活用品メーカー・イメージクラフトに行ってみると、どうやらアイデアグッズを色々作っている会社のよう。
まじかるピンチの生みの親は、この道62年の“ばね職人”安江章一さんでした。
安江さん:
「女性や子供お年寄りでも簡単に扱えるように開発しました」

今までのステンレスピンチの問題を解決するというこのまじかるピンチ。ポイントの1つ目は「力いらず」。
ピンセットと同じ「てこの原理」を応用して、親指と人差し指でラクラク開く構造になっているんです。

そしてポイントの2つ目は「しっかりはさめること」。まじかるピンチと従来のステンレスピンチで引っ張りあってこの実験をしてみると、まじかるピンチの方が洗濯物が落ちにくいという結果に。
その秘密は先端の構造。よーく見ると、挟む部分が少しずれているんです!わざとこうすることで洗濯物がずれるのを防いでいるんです。力をかけなくてもしっかり挟むことができるので洗濯物への負担も少ないのがうれしいところ。
今後さらなる改良を考えているとのことで、代表取締役の今瀬満さんは…。
イメージクラフト・代表取締役 今瀬満さん:
「キャラクターの形になるようなピンチとか、シンプルで機能的でリーズナブルなものを実現したいです」

■みんなが便利になる商品を…
こちらの会社、他にもアイデアグッズを色々と作っていました。モットーは…?
今瀬さん:
「面倒なことが楽しくなってハッピーになれる!」
例えば、片手で握るだけで衣類を掛けたり外したりできる便利なハンガー「グーパー」。
ハンガーの“両肩”の部分が、根元をグッと握ることで一つにまとまり、首元が狭い服でもスルッと入ります。
さらに、片手で干せて一度に取り込める…その名も「いちどにありがとう」。一列に靴下などを一つずつ干した複数のピンチがワンタッチで外れて、一度で洗濯かごに…。

こうした片手で使えるグッズを開発した理由は…?
今瀬さん:
「ハンディキャップのある人には便利だし、一般の人にはもっと便利になるから。そういう商品を作りたいなと」
実は、脳こうそくで片手が不自由になって洗濯が大変になった人のために、片手で使える洗濯ばさみを開発したのがこの会社のものづくりのスタートでした。
洗濯ばさみの形ってこれでいいのかな?という素朴な疑問。それが、今回の全く新しい形の「まじかるピンチ」の発明につながっていたのでした。