多くの人が遊んだ『人生ゲーム』の登場から今年で50年。
時代はスマホなど、すっかりデジタルに…と思いきや、今なぜかアナログなボードゲームが再びブームに!
内容も現代風に進化。ボードゲームの最新事情を取材しました。

■略して「ボドゲカフェ」
名古屋市中区大須・赤門通に今年6月オープンした「JELLY JELLY CAFE 名古屋大須店」。店内に入ると、お客さんで満席!皆さんが各テーブルで囲んでいるのが「ボードゲーム」です。
それぞれどんなゲームをしているのか聞いてみると…?

男性客:
「『枯山水』というゲームで、日本庭園を作っていくゲームです」
石や砂のパネルを使って、誰が一番美しい庭を作れるか競うというなんともユニークな内容。
また別のテーブルでは…。

出題者の男性:「陸上競技の最後」
答える男性:「アンカー!」
出題者の男性:「違うな…、力を振り絞る」
答える男性:「ラストスパート」
出題者の男性:「正解!」
お題のカタカナ語を、カタカナを使わずに説明する『ボブジテン』というゲームを楽しんでいました。
こうしたボードゲームカフェは、略して「ボドゲカフェ」と呼ばれ、今全国的に人気だそうで、取材したお店でも世界各国のゲーム約350種類が揃っていました。
女性客:
「顔を向き合わせてやると、スマホゲームとはちょっと違った面白さがありますね」
別の女性客:
「年齢バラバラでも一緒に楽しめる」
中年男性:「若い子たちと仲良くできて…(笑)」。
店内には一人で来たお客さんとの相席テーブルも…。
相席の男性客:
「手軽にコミュニケーションが取れて、初めての人とでもボードゲームしながら仲良くなれるところが魅力だと思います」

■初代“人生ゲーム”では「石油が出た」
ボードゲームと言うと、定番はやはり『人生ゲーム』。街でその思い出を聞いてみると…?
遊んだことがある男性:
「お金をいっぱいもらえたのが楽しかったですね」
別の男性:
「ひとりだけ子どもがめっちゃいて、車に乗らなくて。無理やり乗せましたね。子どもの上に横向きで」
さらに別の男性:
「あれで人生を知りました(笑)」
人生ゲームが誕生したのは今から50年前。初代はアメリカ版の“直訳”で、マス目には「牧場のあとつぎになる」「石油が出た」などアメリカっぽい言葉が…。

83年発売の3代目から、日本オリジナルに。「お歳暮」「お正月」など書かれたマス目も出てきました。
そして平成に入ってからは、平成版が登場。以降、毎年のように新製品が発売され、1989年には「消費税導入前…」「週末はカウチポテト」、バブル期は「お立ち台がとれた」「オバタリアンの軍団にぶつかる」、1997年には「携帯電話を買う」、2017年には「ブログが書籍化」など時代を表す言葉が盛り込まれてきました。



■親懐かしく子ども新鮮…最新“人生ゲーム”
そして、50周年を記念して今年登場したのが『人生ゲームタイムスリップ』!この50年の出来事を振り返ることができるバージョンです。

名古屋市名東区のあるお宅にお邪魔すると、その最新版を家族で囲んでいました。
子ども:
「中部国際空港に投資していれば5万もらう!」
時代を象徴する建物としてセントレアも登場します。

母親:
「ポケベルってわかる?スマホとか携帯の前にあった」
子ども:「タイマー?」
お母さんもなかなか説明が難しそう…。
子ども:「アッシー君?」
母親:
「これは…何て言うんだろうな…知らなくていいよ(笑)」
子ども達にとっては聞きなれない言葉の数々。親子の会話も弾みます。
父親:
「(Q.ボードゲームの魅力は?)必ず家族が集まるというところです。4人、5人で集まる前提っていうところが、他の遊びと違う醍醐味じゃないかなと思います」
直接顔を合わせるからこそ生まれる、特別な時間。秋の夜長はボードゲームで過ごしてみてはいかがでしょうか?