最近は、コンビニでも手軽に買えるようになった焼き芋。実は今、「平成最後の食ブーム」と言われるほどの人気なんです。

 中には年間33万台以上売れる大ヒット商品も販売されています。最新事情を取材しました。

■2大勢力「ホクホク系」と「ねっとり系」

 11月に入りグッと寒くなってくると食べたくなるのが焼き芋。

女性:
「ホクホクして甘いのがいい。湯気の立つ温かさがなんとも言えない」

別の女性:
「ホクホクが好きです」

さらに別の女性:
「ホクホクしてやわらかい、甘い」

 焼き芋といえば、やはり「ホクホク」というイメージがありますが、こんな声も…

女性:
「今まではホクホクが好きだったんですけど、今年はトロトロのねっとり系です」

別の女性:
「ねっとり系です。ねっとりしているほうが、甘さが大きく感じる」

 そう、最近の人気はねっとり系!蜜がたっぷり入るなど、スイーツ感覚で食べられる品種が増えているとのことで、最新事情を確かめに、愛知県碧南市の焼き芋専門店「やきいも丸じゅん」さんへ。

 この店は、全国から取り寄せたさつま芋がズラリ20種類並ぶ焼き芋の専門店。看板は、ねっとり系とホクホク系の「2大勢力」に分かれています。

やきいも丸じゅん・石川順一さん:
「何年か前までは、ホクホク系が中心の焼き芋が多かったけど、ねっとり系が多くなってきましたね」

 新興勢力のねっとり系がすっかり定着。何と今ではお客さんの8割がねっとり系だということです。

 そこで、今売れ筋のねっとり系メニューを伺いました。

 まずは、この数年で人気急上昇という「紅はるか」。ねっとり系ブームの火付け役、「案納芋」よりはるかに甘いことから名がつき、味も甘く、柔らかくて歯で噛まなくてもすっと溶けていく感じになっています。

 中に蜜が入っていて水分も多く、まるでスイートポテトのようなお菓子を食べている感覚です。

 そして、店のイチオシは、収穫量が少なく「幻の芋」ともいわれる鹿児島の栗黄金(くりこがね)。上質な和栗の味わいで、ねっとり系です。甘みが濃く、名前に栗が付くだけあって栗のような甘さがあります。

 一方、定番のホクホクも依然根強い人気で、お店のおすすめが「サツマイモの女王」と呼ばれるの紅小町(べにこまち)。食べ応えも甘みもあり、昔ながらの焼き芋です。

やきいも丸じゅん・石川順一さん:
「ホクホク系はたんぱく質が多いです。お米と同じで噛めば噛むほど甘みが出てくるのがホクホク系の特徴で、ねっとり系は糖度が高いのでスイーツ感覚。口に入れた瞬間に甘みがあります」

■売れ筋続々…「焼き器」も進化

 最近は、たこ焼きのように自宅で焼き芋を作るのが流行っていて、ホームセンターでは…。

宮沢桃子アナウンサー:
「土鍋!土鍋で焼き芋が作れるんですね。ホットプレートまで、いろいろあるんですね」

DMCカーマ21名古屋城北店の担当者:
「焼き芋を家庭で調理できる商品が続々と登場していて売れております」

 中でも一番人気なのが「BakeFree(ベイクフリー・8618円)」。とにかく簡単に焼けると評判で、去年の発売から1年で、3万台以上売れている超人気商品です。実際、どれくらい簡単なのか…作ってみました。

 泥を落として水分を切ったサツマイモをそのまま入れ、スイッチを入れて後は待つだけと、確かに簡単。そして40分後、おいしそうに焼けました。ホットプレートでまんべんなく加熱することで芯までしっかり甘い焼き芋が出来るのが特徴です。

宮沢アナウンサー:
「しっかり火が通っていて甘くておいしいです」

 また「魔法の焼きいも鍋(2678円)」はさつま芋の形をした可愛い陶器。電子レンジで作るタイプで、中にセラミックの石がたくさん入っていて、そこへさつま芋をいれて電子レンジで加熱して8分蒸らせば、焼きいもに。

 続々と登場するねっとり系品種に、簡単に作れる焼き器の登場。「平成最後の食ブーム」焼き芋の人気は、まだまだ続きそうです!