小渕恵三官房長官(当時):
「新しい元号は『平成』であります」
昭和の幕が降りると共に始まった『平成』の時代。
菅義偉官房長官(11月13日):
「ご即位の日(来年)5月1日を祝日とするものであります。これにより、土曜日、日曜日を含めて10日連続の休日となる」
13日、政府は来年5月の即位の日を祝日とする法案を閣議決定しました。
あと半年で幕を閉じる『平成』。私たちに身近なカレンダーにも影響が…。

名古屋・栄のロフトでは、平成最後のカレンダーの特設コーナーを10月から設置しました。いったいどんなカレンダーが売られているのかというと…?
速水里彩アナウンサー:
「1月は『平成』という文字がありますよね。どんどんめくっていくと…4月に平成が終わる。5月は?…『平成』の文字が無くなっているんです」
売られていたのは、西暦表記ではなく年号が変わる来年4月まであえて『平成』で書かれたカレンダー。
元号変更の混乱を避けるため、来年のカレンダーは西暦表記に統一したものが多い中、あえて『平成』で書かれたカレンダーが集められているんです。
ロフト名古屋文具担当・丹羽大輔さん:
「平成最後の記念に買っていただくためにこの売り場を作ってみました。平成最後っていうのもあって、かなり増えてきてます、今年は」
東海地方で『平成』と言えば…。
(記者リポート)
「こちらは岐阜県関市にある道の駅なんですが、その名も『道の駅平成』。こちらでも平成グッズが人気を集めているということです」
関市下之保にある、道の駅平成。なぜこの名前なのか、元号が変わった当時をさかのぼってみると…。
(1989年当時の記者リポート)
「新しい元号と同じ地名を持つのは、ここ岐阜県中部の山間の町、武儀町下之保大字大門字平成(へなり)です」
あたりの地名は元々”平成(へなり)”。同じ名前として注目され、連日観光客で賑わいも!新元号ゆかりの地としてPRしていました。
当時の住民:
「びっくりしたような、嬉しいような、いろんな感じでよ~、聞きましたよ」
そんな”平成(へなり)”と『平成』、漢字が同じことから、22年前に道の駅『平成』がオープン。当時のブームが今再び訪れています。
道の駅平成・森成孝さん:
「これ、(元号発表時の)色紙の字が入っているタオルですね。これ一番人気でございます」
元号が発表されたときの、あの『平成』の文字をデザインしたハンドタオル。今年8月から販売を始め、これまでにおよそ500枚を売り上げた一番人気です。
ほかにも、『道の駅平成切符』や、大きく『平成』の文字が印刷されたクランチチョコ、そして、『平成こしひかり』も。

店員「はい、『ありがとう平成そば』でございます」
『平成』の焼印が押されたかまぼこが乗った『ありがとう平成そば』。
(記者リポート)
「こちらでそばを打っているということで、手打ちで、すごくコシがあって、そばの香りがぐっときておいしいです。こうやって『平成』の文字をかみしめていると、平成が終わってしまうんだなぁと名残惜しさを感じます」
道の駅平成では、元号が変わることが決まって以降、客足も伸びていると言います。
道の駅平成・森さん:
「もう最後だからちょっと行ってみようかということもありますね。『平成が終わるのでここの名前を変えるんですか』っていうのが結構多いですね、よく聞かれますね。名前は変えるつもりないんですが、平成にありがとうという気持ちで盛り上げていきたいと思ってます」

そして、この道の駅平成がある関市役所では…。
関市企画広報課・脇田洋平さん:
「こちらが岐阜県関市で用意している、ふるさと納税の返礼品の『平成プレミアムシート』でございます」
実際の商品はまだ完成していませんが、「ありがとう平成!」の文字を入れたオリジナルシートに、平成の切手や、当時作られた『平成』テレフォンカードが挟まれています。さらに「チョ~気持ちいい」など、それぞれの年の流行語もずらり。このシートは、3万円以上の寄付でもらえるということです。
『平成』最後の日まで、およそ5か月半。この盛り上がりはまだまだ加速しそうです。