寒いこの時期なのに、まさかの人気となっている「アイスクリーム」。一体なぜこの時期なのか、『冬アイス』の魅力とは…?

 まずは、本当に冬でもアイスを食べるのか?街の人に聞いてみると…。

女性:
「食べます。あたたかく暖房をかけた中で食べるのがいい、逆に」

別の女性:「こたつに入って食べます」

 街で聞くと、冬でもアイスを食べると話す人がたくさん!中にはこんな人も…。

女性:
「冬の方が好きかもしれないです、夏はただ暑くて冷やすために食べる感じなんですけど、冬はハーゲンダッツみたいなリッチなものをご褒美感覚で食べられる」

 実際にアイスの店を訪れようと向かったのは、名古屋市中川区の「サーティワン アイスクリーム アズパーク店」。確かに、冬でもアイスを買い求めるお客さんがいました。

 お店の人に冬の売り上げを聞いてみると、2017年12月から2018年2月は前年よりもアップしたということ。アイス業界全体で見ても、夏の売り上げはそれほど上がっていませんが、冬の間(12月~2月)の売り上げが年々伸びてきています。

 そして、人気の傾向も夏と冬で違いがあるそうです。

サーティワン アイスクリーム アズパーク店の店長:
「夏はフルーツ系やシャーベット系などさっぱりしたものが人気ですが、冬は濃厚でしっとりとしたクリーム系のアイスが人気です」

 夏はさっぱり系、冬はクリーム系が人気とのこと。サーティワンでも今の時期は32種類のうち、29種類がクリーム系です。

 この時期のおすすめは、もちろんクリーム感がたっぷりな「アプリコットアーモンドチーズケーキ」(シングル360円)、甘酸っぱいアプリコットと、とてもクリーミーなチーズケーキアイスがマッチしています。

 続いてはスーパーへ。訪れたのは愛知県日進市のプライムツリー赤池にあるイトーヨーカドー赤池店。

 この店では冬でも181種類のアイスを取り揃え、たしかにクリーム系、抹茶、チョコレートなど濃厚なものが多く扱われています。期間限定や新商品などをいち早く取り入れ、冬でも売り場を充実させていました。

イトーヨーカドー赤池店・副店長: 
「通常のお店よりも品ぞろえを豊富にしています。冬は売り上げが年々1.2倍は上がっていると思います」

 でも、なぜ冬にアイスの売り上げが上がっているのか、アイスクリーム協会に聞いてみました。

アイスクリーム協会・桜木正実さん:
「やはり各企業の商品開発があると思いますが、お餅や小豆やチョコレートといった冬に合った素材をうまく組み合わせて商品を作っている。ひとつには暖かい部屋の中で、昔は『こたつでみかん』なんて言いましたけど、それがアイスに変わってきているのかなと思います」

「冬でもアイスを売りたいというメーカーの商品開発」、そして、街の声にもあった「あたたかい部屋の中でアイスを食べる」人が増えたというのが冬でも人気の理由のようです。

 そして、アイス専門店でも、冬ならではのメニューが楽しめます。名古屋市中区大須で人気のお店「おぶせ」では、柿やさつまいもなど季節のアイスが6種類、ジェラートとワッフルがコラボした「ジェラッフル」(シングル640円)が人気です。

 今年の冬限定のアイスは「ローゼルスパークリング」(860円)、シャンパングラスの中にアイス入っていて、そこに名前のとおり、スパークリングワインを注いで完成。

 グラスの中に入っていたのは、ハーブの一種、ローゼルをジャムにして作ったアイスで、そこにスパークリングワインを注いでアイスを溶かしながらいただきます。風邪予防のビタミンCが多く含まれているアイスです。

 寒い冬でも暖かい場所で楽しむアイス、人気がこれから広がりそうです。