東海地方で「暑い街」といえば…?と名古屋市内でインタビューすると、岐阜県の「多治見市」と答える方が大多数。ところが、多治見市ほどではないものの、連日のように高い気温になる街があります。

 それは、愛知県の豊田市。

 8月の気温を名古屋と比較してみると…。

■8月の平年気温(過去30年間の最高気温の平均値)
名古屋32.8度/豊田32.7度

■観測1位
名古屋40.3度/豊田39.7度

 このデータでは名古屋のほうが暑く、特に8月の平年気温は、名古屋は多治見よりも高いんです。その一方で、ここ数日の最高気温を比較してみると…。

■2019年7月31日の気温
名古屋36.8度/豊田38.1度

■同8月1日の気温
名古屋36.8度/豊田37.2度

■同8月2日の気温
名古屋36.4度/豊田36.7度

 こちらは豊田のほうが名古屋よりも高いという結果に。このように最高気温でみると豊田は「暑い街」ということがわかります。

 豊田はなぜ暑いのか…さまざまな要因がありますが、大きな理由のひとつが「西風」。西風が吹くと、フェーン現象と、名古屋の暑さの影響で豊田も暑くなるのです。

 その仕組みは、名古屋の西・三重県にある鈴鹿山脈を吹き降りる際に温度があがり、名古屋を通ることでさらに空気が温められて豊田に届くというもの。

 少し風向きが北方向に変わると、そこにあるのは多治見市。この現象が多治見や豊田が暑くなる要因のひとつでした。