あおり運転の被害が後を絶ちません。その対策として注目されているのが「ドライブレコーダー」です。最近は様々なタイプが出ていますが、あおり運転対策にはどんな機能が必要でいくらくらいするのか、取材しました。

 全国で相次ぐ「あおり運転」。被害に遭った時に頼りになるのがドライブレコーダー。

(リポート)
「ありましたね、ここからここまですべてドラレコの売り場になっています。すごい数の種類が揃えられています」

 名古屋市港区のカー用品店には、ドラレコを買い求めるたくさんの人たち。そのワケはもちろん…。

女性客:
「最近ニュースでも大きな事件が増えているので不安もあって」

男性客:
「自分が気を付けててもあおられたら防ぎようがないことはあるので、記録に残しておくのは大事かなって」

オートバックスの担当者:
「アイテムの数はどんどん増えています。各メーカーさんが多種多様なものを作ってきています」

 出荷台数はここ3年で2倍以上になるほど、今売れに売れているんです。しかし、この店だけでおよそ30種類ものラインナップ…。いったいどれを選んだらいいのか、聞いてみました。

 まず連日報道されている、茨城県の常磐自動車道で起きた、あおり運転の末の傷害事件。逮捕に結びついた映像はどのモデルなのでしょうか。

オートバックスの担当者:
「車内も撮れて車内越しに横とか後ろも撮れるのは、最近出てきた360度撮れるタイプのドラレコですね。ドラレコの中ではかなりハイエンド(最上級)のモデル。保険のために付けてたのが役に立ったという形ですね」

 この事件では、白い車が前方に現れ、進路を妨害する様子と、男性が暴行される様子が撮影されていました。よく見ると、同乗していた女も端のほうにしっかりと映り込んでいます。

 被害者の男性は最新の「360度」撮影可能なモデルか、もしくは車内向けのカメラを付けていたと思われます。

 360度タイプでレンズが2つ付いている商品、実際に撮影された映像を見てみると…後ろからあおられている様子から、幅寄せまでしっかりと映っています。

オートバックスの担当者:
「フロントのガラスに付けた全天球のレンズで、そこからぐるっと全部見渡せます。前も横も、もちろん後ろも撮れるドラレコです」

 まさに全方位をカバーできる最新モデル、価格はおよそ6万5000円です。続いて、一番の売れ筋モデルを伺うと…?

オートバックスの担当者:
「非常に人気なのは前後の2カメラタイプ。横はもちろん撮影できませんが、走行中であれば前後の映像が撮れる」

 カメラを前に1つ、後ろにも1つつけるタイプで売り上げの半分を占めています。このタイプの特徴は360度モデルよりも撮影範囲が狭くなるものの、その分高画質な映像が撮れること。

 夜の暗い道でも映像がデジタル処理されるためビル群が美しく撮影できるほどで、価格はおよそ3万2000円です。

 また、前方のみを撮影するモデルは価格が2万円を切るものが多く手軽に付けられるのが特徴です。あおり運転の対策としては不十分ですが…事故前後の状況を記録することは問題なくできます。

 ちなみにここ3年くらいに発売されたモデルでは「駐車場監視システム」という機能がついています。車を運転していない時に、当て逃げされたり車上荒らしの被害にあったりしても、衝撃などを感知して自動で録画してくれる便利な機能です。

 事件に事故、いつ巻き込まれるか分からないその時の備えに、ドライブレコーダーは頼りになる存在と言えそうです。

※画像はカーメイト提供
※動画の一部は各社提供