■生だけじゃない…高級食パン専門店が進化
しっとりモチモチした食感が、生で食べてもおいしいと、今、高級食パンがブームに。この数年、専門店が相次いでオープンし、人気となっています。
最近では「焼いて食べてほしい」とトーストで出すお店も増えています。おかず系トーストからデザート系トーストまで、生だけじゃない食パンの魅力を探りました。
名古屋市中区に今年3月にオープンした食パン専門店「LeBRESSO(レブレッソ)」。大阪に本店がある人気店で、オープン初日は朝から大行列に。

その、並んでも食べたいという魅力は「やわらかくてしっとり」「ふわふわで、耳がおいしい」「究極の食パン」だといいます。
“究極の食パン”と人気のパンは、店の名物「レブレッソブレッド」。毎日店内で1つ1つ手作りするというこだわりの食パンは、卵も防腐剤も一切不使用。

低温でじっくり焼き上げることで、炊きたてごはんのような、もっちり、しっとりした食感になるんだそうです。そんな名物食パンの魅力をさらに引き出した食べ方というのが『トースト』です。
■カリカリ×モチモチにハチミツかけ放題の幸福

定番メニューの厚さ4センチの「厚切りバタートースト」。このトーストに、さらに…。
レブレッソ名古屋矢場町店 谷川さん:
「ハチミツが付いてまして、かけ放題になってますので、お好きなだけかけてお召し上がりください」
ハチミツがかけ放題!トーストにした分、外はカリカリ。中はモチモチ、そしてしっとり感が残っています。

谷川さん:
「当店のパンは湯種(ゆだね)製法で作っておりまして、小麦粉に熱湯をかけてデンプン質を出してアルファ化(のり状に)させたものを、こねる時に一緒に混ぜて作ることで、保水力であったり甘みがうんと増すようになってます」
このひと手間をかけることで、トーストしてもしっとりもちもちの食感が残るそうです。
そして人気のトーストメニューは、他にもあります。リンゴの酸味とまろやかなサワークリームがマッチした「サワークリーム&ハニーバターアップル」など、日替わりメニューを含め、全部で16種類。

そして…ほろ苦いココアにメープルシロップとマスカルポーネを組み合わせた、ティラミスのトースト。

こうしたデザート系トーストも人気です。
■“低温”でトースト…焼いても生のような食感

続いては、名古屋市中村区に今年3月にオープンした「MASA cafe」。店内には毎日店内で手作りしているという、完全無添加の名物「正」食パンが並んでいます。

北海道産の小麦2種類に、とれて5日以内の新鮮な牛乳を混ぜることで、もっちり、やわらかい食パンになるといいます。こちらもトーストして食べるのがオススメ。
店の1番人気は、自家製のグラタンがたっぷりのった『チーズグラタン』。とてもクリーミーなグラタンですが、パンが生と変わらない感じのモチモチ感があります。どんな工夫をしているのでしょうか。

MASA cafe 山本裕樹店長:
「うちのトーストは、ゆっくりと低温で焼き上げておりますので、しっとりとモチモチ感が残るようになっております」
トーストする際、低温でゆっくり火を入れるため、焼いても生のようなしっとりモチモチした食感になるそうです。
他にも旬のイチゴをふんだんに使ったデザート系トースト「いちご」や、新鮮な卵を使った「ランニングエッグ&ベーコン」トーストなどが人気。

そして、5月から新たに仲間入りした「パワーサラダ」は、パンが見えないくらい野菜が大盛に!レタスやアボカド、グリーンリーフなど、5種類の野菜がたっぷりのっています。

山本店長:
「どうせだったら、いっぱいのっけてしまおうと。より一層健康になってもらおうと思って作りました」
おかず系トーストからデザート系トーストまで。生だけじゃない「高級食パン」の魅力。食パン熱は今後もますます膨らんでいきそうです。