年末に特大の夢を…「年末ジャンボ宝くじ」が今年も販売されています。その販売初日、高額当選が出ると知られる名古屋駅の「チャンスセンター」に密着しました。

■チャンスセンター1番乗りは「当たる夢を見た」男性

 名古屋駅、名鉄百貨店の玄関前にある宝くじ売り場「名駅前チャンスセンター」。多くの高額当選が出た売り場として全国的に有名です。

 今年の年末ジャンボ宝くじ、当選金は1等と前後賞を合わせると10億円に上ります。

 発売初日の午前7時。販売開始の1時間半前、売り場のシャッターは閉まっていますが、中では開店に向けて準備が進められていました。

Q.しばらく(10億円)出てないんですよね、年末は?
準備する男性:
「このところ残念ながら止まってるんですよね。そろそろ爆発しますよ」

 その頃、表には1人の男性の姿が…。

74歳男性:「愛知県豊川市から来ました。(Q.早いですね)早いですよ。夢を見とったから、夕べ寝れなかったの、当たる夢を。当たったら海外旅行に行こうと思ってきました」

 夢で目が覚め、5時前に家を出たそうです。この男性にとって宝くじとは…?

74歳男性:    
「夢。とにかく買わなきゃ当たらないから。たとえ10枚でも買わなきゃ当たらないから買う。外れても夢は夢」

 午前8時過ぎ、販売開始まで30分を切ると人が増えてきました。この時間になると、毎年恒例、近くの白龍神社の神主さんによるご祈祷が始まります。

 金運にご利益があるとされる神社だということで、売場のスタッフもお客さんも、心静かに目を閉じ、高額当選を祈ります。

宝くじ“幸運の女神”:
「それでは皆様、大変お任せしました。ただ今より発売を開始いたします」

 午前8時半、令和初の年末ジャンボ宝くじの販売が始まりました。

 開店と同時に、飛ぶように売れる年末ジャンボ。1番乗りを果たした男性は…。

1番乗りの74歳男性:
「買いました。今夜はゆっくり寝れると思う」

 そして、愛知県知立市から来たという50代の男性。

知立市から来た男性(50代):
「わざわざ発売日なので来ました。夢を買いに。(Q.何枚くらい買いますか?)100枚は買うね。今日はわざわざ会社休んでまで来ました。有給。当たったら…貯金します」

■1年分の宝くじ“1000枚以上”の確認に訪れた男性も

 この日は平日ということもあり、会社を休んで来た人も多くいました。

50代の男性:
「ジャンボ買いました、3万円。当たったら体育館を建てる。孫の遊ぶところというか、テニスやサッカーやるところ。毎年買ってる、何十年と。(Q.一番高額だった当選金額は?)1番当たったの?3000円かな(笑)」

 実はこの男性、去年の年末ジャンボから、今年買った宝くじの全て1000枚以上を持参していて、今から窓口で見てもらうと言います。それだけあるなら、高額当選も夢ではないかも…。

 5万円以上の高額当選が出た場合、銀行でしか賞金を受け取れないため通帳まで用意していました。果たして、結果は…?

50代の男性:
「プラスマイナスゼロやな。今、勘定しとったらゼロやな。使ったお金と同じくらい。高額当選だった」

 何と2枚が高額当選!

50代の男性:
「来年また来る、来年も(当選発表を)見ずに来る。ありがとう」

■チャンスセンターの“パワー”か…ビギナーに久々に買う人も

 午前10時を過ぎると、一般の買い物客も増え始め、こんな人もいました。

東京から来た女性:
「今日、東京からなんです、友人に会いに。勢いがすごくて、なんか当たる気がして、3連バラで30枚買ってみました。買い方もよくわからなかった(笑)」

 売り場の雰囲気を見て気持ちが盛り上がり、名古屋で初めて買ったそうです。

50代女性:
「昔は買ってたんですけど、全然当たらなかったのでしばらく買ってなかったんですけど、今日たまたま名古屋に来て、初日とも知らずに縁じゃないけどタイミングかなって思って…。年末期待してます。(Q.当たったらどうします?)母親とどこか旅行に行きたいです」

■「公民館再建」に「町の福祉」…当選金の使い道は“地域のため”という人も

 午後1時を過ぎると、賑わいも一段落。たまたま初日に買ったという60代の女性は…。

60代女性:
「なかなか初日にタイミングが合うことがないので。そろそろ当てようって。10億円当たったら、1番は近所の神社を立て直す。神社のね、公民館を建て直そうってみんなで言ってるんですけど、中々資金が集まらなくて、『宝くじ当たったら私出すんやけどな』っていつも思ってたんですけど」

「当たったら地域貢献に」という人はほかにも…。

70代女性:
「当たったらそうですね、ちょっと町の方が苦しいので、田舎でお年寄りばっかりで。たとえ少しでも福祉の方にと思ってそう思って買ってるけど中々と当たりません」

 午後4時半、用事のついでに立ち寄る人が増えてきました。

豊橋市から来た女性:
「観劇のグループ7人で来ました。劇団四季で『パリのアメリカ人』を」

 観劇ついでに、もう一つのお楽しみ。また別の男性も…。

岡崎市から来た男性
「今日は特別、名古屋で長渕剛さんのコンサートがあるのでそのついでに」

 演劇にコンサート、そして宝くじ。皆さん、楽しんでいらっしゃいました。

■一攫千金を求めて…“ワザ”を使う人たちも

 午後6時を過ぎると仕事帰りに立ち寄る人も。売り場にやってきたのは、会社の同僚だという20代の女性3人。

“共同購入”した20代女性:
「買いました。共同で100枚。一人じゃ絶対買えないので。今からはご飯を食べに。勝負飯を親子丼を食べに行きます。開運っぽいので」

 会社の仲間と共同購入。みんなで夢を語るのが楽しそうです。

 そして、家族で来た親子3人は別々の窓口で買っていました。

家族で来た40代男性:
「3連バラってやつを別々で買った方がいいかなっと思って、ちょっと家族を連れて」

 家族で連係プレー。確実に賞金を狙っていきます。宝くじは、京都の神社で買ったというお財布に入れて
保管するそうです。

 午後8時、閉店を前にほとんどの窓口のシャッターが下ります。すると、このタイミングで1人の男性が…。

50代男性:
「発売日ってことで夢を求めて。朝1番って人もいれば逆にギリギリだったらどうかと思って。毎年買っているんだけど、今回たまたま発売日、令和最初のだったので1回こういう時もいいかなっと思って」

 あえて閉店間際に来る…というゲン担ぎです。

チャンスセンターの職員:
「ただいまの時間を持ちまして、本日の営業を終了とさせていただきます」

 そして午後8時、令和初の年末ジャンボ宝くじの初日は幕を閉じました。10億円の夢を見て大勢が集う売場は、笑顔があふれていました。

 年末ジャンボ宝くじの販売は12月21日まで、抽選日は12月31日です。なお、1等が当たる確率は2000万分の1だということです。