試合中でもガラガラのナゴヤドーム…。新型コロナウイルス対策で、広島とのオープン戦は無観客試合に。取材した記者も厳重にチェックされました。

<試合の実況>
「ビシエドの打球は、これはもうレフトが追いません!」


 豪快にホームランを放ったビシエド選手。しかし、普段なら歓声であふれる外野スタンドには…誰もいません。

 週末、異例の「無観客試合」で行われた、中日対広島のオープン戦。

ナゴヤドーム外のチケット売り場には、なぜかファンの姿が…。

ファン:
「(チケットの)払い戻しを今してきたんで。(テレビで観るために)2時までに帰らないかんので…。2時からやるやん」


別のファン:
「現場で選手のプレーが見たいなというのはあるので、いち早く収束して開幕無事に迎えていただきたいなって思っています」


 そして、取材が許可された報道陣も、試合前には…。

(リポート)
「報道陣も自宅で体温を測って37度5分未満であること、さらにはのどの痛みがないなどのチェック項目をクリアしないと中に入ることはできません」

 発熱がない、激しい咳が出ないなど5つをチェック。

アルコールで消毒した後、ドーム内では、必ずマスクをして取材です。

 観客がいないスタンドにいたのはドアラ、背中も心なしか、なんだかさみしそう…。

 そして無観客の中、プレイボール。

(リポート)
「試合中ですが、時折無音になる瞬間があり何とも言えない独特な雰囲気です」

 いつもならファンが盛り上がるホームでのクロスプレーも…割とあっさりした感じに。

 試合中聞こえるのは、打球音や捕球する音、それから選手の声だけ。さらに…。

(リポート)
「売店はシャッターが下りていてところどころ電気も消えています。本当に試合が行われているのかという雰囲気です」


 いつもファンで賑わうはずの売店も、まるでシャッター通りのよう…。グラウンド以外にも初めて見る光景が広がっていました。

 そして、7回のドラゴンズの攻撃。いつもならファンが大合唱する「燃えよドラゴンズ!」も、音源がグラウンドに鳴り響くだけ。異例尽くしの試合は、ビシエド選手のタイムリー。そして今シーズン1軍定着を目指す武田選手のホームランもあり、開幕戦で対戦するカープ相手に3対1で快勝しました。

与田監督:
「本当に無観客試合というのは経験がないですからね。非常に両チームの選手たちの声が非常によく聞こえたという試合でしたね」

京田選手:
「異様な雰囲気というか不思議な感じでした。でもこういう状況の中で試合ができたことは良かったと思います。最初の打席と守っているときは、違和感ばかりでしたね。決まったことは仕方ないのでいつもと違う雰囲気ですけど、1人1人が高い意識をもってやっていきたいなと思います」

 プロ野球とJリーグは、共同で対策連絡会議を設置することに。新型コロナウイルス対策で、競技を超えて連携し、会議では「専門家チーム」を置き、3月中旬をめどに意見書を取りまとめる予定です。