新型コロナウイルスをめぐり、マスクやトイレットペーパー以外にもドラッグストアなどから様々なものが姿を消しています。その余波は、ふるさと納税にも及んでいます。

感染拡大が止まらない…新型コロナウイルス関連のニュースまとめ

(リポート)
「午前9時です。名古屋市内の薬局には開店前に30人以上の行列ができています」


 開店前のドラッグストアにできた長い行列。そのお目当ては…。

男性客:
「30枚入りの(マスクを買った)。(Q.何時ごろから並びましたか?)6時50分から」

そして、目当てだったマスクを買えなかった男性は…。

別の男性客:
「(マスク買えなかったものの)一応、ティッシュを買っただけ。コンビニにもないので」


 新型コロナウイルスの影響で店頭から姿を消したのは、マスクだけではありませんでした。

 名古屋市西区のドラッグストア。

店員:
「(空の棚は)マスクのコーナーだったんですけれども、2月から商品の在庫が欠品という状況になっていまして…」

 こちらの店でもマスクはもちろん、アルコールジェルなどの除菌グッズはほとんどが品切れ状態。

さらには日用品も、品切れになっているといいます。

店内でひときわ目立つ、空になった商品棚。

店員:
「(先週の)金曜日に急にトイレットペーパーが売れ出しまして…」


 SNSなどで「トイレットペーパーは製造元が中国にあり、今後買えなくなる」といったウソの情報が拡散。

デマを信じた人たちによる“買いだめ”が各地で発生しています。

 こちらの店ではトイレットペーパーだけではなく、ティッシュや生理用品など、紙製品全体が軒並み品薄に。

女性客:
「急に売り場ががらんとなっていたので、ちょっと怖いですよね」

別の女性客:
「母親がトイレットペーパーがなくなると言っていました」


 そのトイレットペーパーの棚に気になる貼り紙が…。

<貼り紙>「在庫は十分にあります」

店長:
「現在、物流に問題が発生しておりまして、メーカには在庫があるとお話を聞いています」



 トイレットペーパーの在庫に心配はないといいます。

店頭にないのは商品が不足しているのではなく、配送するトラックの手配などが追いついていないためだそうです。

店長:
「できるだけ必要な分だけお買い求めいただければ、より多くのお客様に商品が行き届くと思います」



 デマの影響はこんなところにも…。

 春日井市は市内に「王子製紙」の主力工場があることから、トイレットペーパーなどを「ふるさと納税」の返礼品にしています。

 これまで申し込みは1日1件ほどでしたが、デマが拡散された週末から急増。多い日で111件にもなりました。

 在庫はあるものの配送業者への負担が大きく、市は紙製品の受け付けを2日から一時停止しています。

発送を請け負う代理店は…。

会長(81):
「今はこの発送先、あて名書きをやっていました。今回は587件です。2,3日かかるでしょうね僕の手では」


81歳の会長は送付状を書く作業に追われていました。

会長:
「前、石油ショックっていうのがありましたよね、あの時にこういう買い占めがありまして…」


 異常ともいえる今回の事態。トイレットペーパーはほぼ国内産で潤沢な在庫があるため、落ち着いた購買を。

デマに惑わされない冷静な行動が大切です。