新型コロナウイルスの感染拡大をめぐり、若い世代の感染防止への取り組みについて注目の発言がありました。

専門家会議の会見:
「今回は若い層が気が付かないうちに、このウイルスの特徴によって結果として、感染拡大に重大な役割を果たしていると考えられることであります」

 政府の専門家会議が2日会見を開き、これまでの国内で感染例を分析して見解を明らかにしましたが、その中で特に若い世代に向けて「感染拡大防止のカギを握るのは若者だ」という呼びかけがありました。

 新たに分かったこととして「症状の軽い人も気づかないうちに感染拡大に重要な役割を果たしている」としています。

 感染者は比較的高齢の方が多いイメージですが、専門家会議では、具体的に多くの感染者を出している北海道の例を出して説明しています。

 北海道ではこれまでに79人の感染が確認されていますが、広範囲に感染が及んでいます。比較的症状が軽いと考えられる一部の若年層が北海道内を移動することで、道内の複数の地域に感染が拡大したのではと指摘しています。

 そして専門家会議が武漢の例をもとにしたシミュレーションの結果、2月25日までの段階で、実際の感染者は推定でおよそ940人とされています。

 確認されている感染者数と10倍以上の開きがありますが、その理由として「症状の軽い感染者の存在」をあげていて、今までの例から軽症者は若年層ではないかとしています。

 これまでも集団で感染した場合、重症ではない人から感染が起きているのではないかというケースがあり、今回も「症状の軽い人が感染源となっている蓋然性が高い」と指摘しています。

 このため専門家会議は、「10代から30代の人は、人が集まる風通しの悪い場所を避けるだけで多くの人の重症化を食い止め、命を救える」と啓発しています。

 カギを握るとされた『若者』。専門家会議は、風通しの悪い空間で人と至近距離で会話する場所やイベントにはできるだけいかないようにと呼び掛けています。

具体的には、カラオケボックスや、ライブハウス、クラブ、自宅での大人数の飲み会などが挙がっています

症状がなくても人にうつすケースもあり、自分が「うつらない、うつさない」予防が必要になっています。