新型コロナウイルスの影響で突如決まった学校の休校。愛知県岡崎市では働くママたちが集まり、新しい取り組みを始めていました。

 愛知県岡崎市にあるレンタルルーム。朝から親子が次々と訪れてきました。

働く親:
「(今から)仕事に行ってきます。他に預け先がないので、見てくれることが本当にありがたいなと思っています」


 3月2日から始まった期間限定の託児所。共働き家庭などで預け先がない子どもたちを受け入れています。

 岡崎市内で、子育て支援の活動などをしている青山さん(40)。小学1年生の娘を持つママです。

青山さん:
「給料いらないから休ませてくれと思ったんですけど、うちはそれができる仕事ではないので、絶望に近い感じでした」

 新型コロナウイルスによる学校の臨時休校。青山さんは同じように困っているママをSNSで募集。時間がある親が交代で子どもを見守る託児所を、知り合いが運営するレンタルルームで始めました。

 託児所に来たら、まずは検温。

手洗いもこまめに…。

部屋の換気やアルコール消毒も忘れません。

子どもたちが大好きな段ボールの秘密基地もしっかり消毒。

 昼ご飯も一か所に固まらないよう間隔をあけて座らせるなど、感染症対策を徹底しています。

Q.学校とここどっちが楽しい?

子供:
「こっちの方が楽しい。(新しい)お友達も増えたし」


 楽しそうな子どもたち…それに引き換え、なにやら真剣に話し合う青山さんたち。

青山さん:
「シフトが埋まらないっていう…。明日が(人がいなくて)危ないので主人にちょっと休んでと」


 現在3~4人で子どもたちを見守っていますが、都合が合わない日などもあり、人手は足りていないといいます。

 利用者は働くママだけではありません。専業主婦をしている女性が、子どもと一緒に中で遊び始めました。託児所は親子一緒での利用もできるということですが、なぜわざわざ…?

専業主婦の女性:
「仕事をしていないので、行く場所もなく家にこもりがちなのも厳しいので…。(娘と)けんかになることが多いので、やっぱりお互いストレスがたまって…」

別の女性:
「ずっと家だと子どもも退屈だし、私も精神的に参ってしまうので。24時間ずっと(子供と)一緒なので、とにかくなるべく心をリフレッシュできるように過ごして…」


 専業主婦や、たとえ仕事を休めた親でも、子どもといる時間が増えることが負担になってしまうケースも…。

青山さん:
「究極は虐待にまでいきかねないと思っていて、子供とずっといることって。それをできるだけ防ぎたい。子供達がとにかく振り回されて、悲しい気持ちで過ごすのだけは減ってほしいなと思って。健康・安全も大事だけれども、生きていればどんな精神状態でもいいの?っていうのはちょっとどうなのかなと思います」

 働くママたちが作った期間限定の託児所。子どもにも、そして親にも優しい場所がありました。