日本のレゲエミュージック界をけん引する人気グループ『湘南乃風』。その力強い歌声と、まっすぐな歌詞から、応援ソングとして、多くのアスリートからも支持されています。

 3月17日、その湘南乃風メンバーのSHOCK EYEさんが参加して、東京のスタジオで、ある番組のナレーションが収録されました。

SHOCK EYEさん:
「ふたりの物語というものに、僕も感銘を受けたというか。自分のために頑張るのはもちろん前提であったとしても、自分も思いもよらない力が湧き出るのは意外と大切な人のためだったりするし、僕らの歌が結構そういうのがテーマにして作っているのがすごく多かったりするので純粋に共感したというか…」

 その番組は、3月22日午後1時25分から東海テレビで放送する『世界への約束2020 ふたりの約束~カヌー・羽根田卓也 親友と戦うオリンピック~』。

 東京で4回目の五輪に挑むカヌー競技の羽根田卓也選手(32)と、高校の同級生で12年前の事故で重い障害が残った中西拓馬さん(31)が、共に“戦う”姿を追いました。

 不慮の事故で重い障害を負った親友と羽根田選手、ふたりの絆…。

羽根田選手:
「あいつ握力強いんですよ、昔から。こっちも握り返さないと握りつぶされるから、握手する時は相手の手を握りつぶす覚悟で、やつの手を握らないと手がやられますよ(笑)」

 そんな羽根田選手が親友・中西さんと交わした約束がありました。

<羽根田選手から中西さんへの手紙>
「メダル取ってくるわ。(早く元気になるって)お前も約束しろ。約束な」

 しかし…。

羽根田選手:
「『カヌー選手です』『スポーツ選手です』って誰かに言うのがすごい嫌で。言った瞬間に『え?』みたいな顔されるのが日常茶飯事だったので。一種の劣等感みたいな…。オリンピックに2回出ても入賞じゃ誰も認めてくれないし、ただの道楽と言われたこともあるし」

 湘南乃風のSHOCK EYEさんも、音楽を始めた当初は、つらい日々が続いたといいます。

SHOCK EYEさん:
「レゲエミュージックって、まさに僕らが始めたころってあまり日本では認知されていなくて。クラブとかでヒップホップであったりとかテクノとかハウスとかメジャーなサウンドがすごく盛り上がっていたときに、レゲエは『なんで、こんなんかけているんだ』とオーナーから止めらたことも、音を電源から切られたみたいなこともあって。結果出さないとみんなが見てくれないのは僕らも経験しましたし、でもそうじゃなかったとしても続けていたと思うし。そこに(羽根田選手に対して)シンパシーを感じました」

 海外選手たちと練習。世界に身を置きトップを目指す羽根田選手と…

 過酷なリハビリで己と戦う中西さん。

SHOCK EYEさん:
「お互い、直接声を掛け合うものじゃないじゃないですか、男の友情って…。意外と気にはかけていても『気にかけてないよ』って言いながら…あの感じがすごいリアルだなというか。でも、やっぱりすごくいつまで経っても頼られたい、友達に頼られる存在でありたいし、逆に頼れる存在として友達にはいてほしいという気持ちもあるし。そこの部分では、お互いが高め合っていける存在がいるのはすごく羨ましいし、美しいなと思いました」

 どんな困難に立たされても、夢や目標に向かって必死にもがき戦う二人の姿に迫ります。