東京オリンピックの1年程度の延期を受け、東海地方にゆかりのある代表内定選手らもコメントを発表。延期について理解を示す一方、代表の選考についての意見もありました。

安倍首相(24日夜):
「世界のアスリートのみなさんが最高のコンディションでプレーでき、そして観客の皆さんにとって安全で安心な大会とするために、遅くとも2021年の夏までに東京オリンピック・パラリンピックを開催する」


 世界中での新型コロナウイルスの感染拡大を受け、1年程度の延期となった東京オリンピック・パラリンピック。

 これを受け、東海地方にゆかりのある代表内定選手らもコメントを発表しています。

 女子マラソン東京オリンピック代表の鈴木亜由子選手。

鈴木選手(2月):
「最高な舞台で、自分の納得のいく走りがしたいと心からそう思っています」


 2月、地元・豊橋市で開かれた壮行会で意気込みを語っていましたが、25日午後、次のようにコメントを発表しました。

<鈴木選手のコメント>
「どのような状況でも、自分のベストの走りが出来るよう準備していくことに変わりはありません。世界中がコロナウイルスを克服し、平和の象徴としてのオリンピックが開催されることは、とても意義のある事だと思います」


 また、メダルの期待がかかる女子レスリングからは、4年前のリオで金メダルを獲得した57キロ級代表の川井梨紗子選手もコメントを発表。62キロ級代表の妹・友香子選手とともに愛知県の至学館大学で練習を積んでいました。

<川井梨紗子選手のコメント>
「妹と2人で金メダルを獲得する事を夢みてここまで努力してきましたが、延期という判断は間違いではないと思います。オリンピックのために1日1日準備することだけだと思います」


 また、53キロ級代表で三重県四日市市出身の向田真優選手も「どんな決断をされてもオリンピックに向け準備をしていきたいです」としています。

 延期については多くの選手が評価や理解を示していますが、気になるのは代表の選考について。男子マラソンの代表で四日市市出身の中村匠吾選手は代表の選考については「維持」を訴えています。

<中村選手のコメント>
「MGCというプロセスを経て勝ち取った代表内定であり、ぜひ維持していただきたい」


 また、ボクシング・フライ級代表の田中亮明選手は、このタイミングでの延期の決定を評価しました。

田中選手:
「早い段階で言ってくれて逆にありがたいかな。1年なら(日本ボクシング連盟の)会長も再選考はないと言ってくれているので、研究する時間だったりとか自分を高める時間に使えるなって。おばあちゃんとかいろいろな人が楽しみにしているので、いつまで元気でいられるか分からないっていうのもあるので、なるべく早く開催してほしいと思っています」


 オリンピック出場が有力視されていた愛知県岡崎市出身で男子バレーボール日本代表のエース石川祐希選手。現在、新型コロナの感染が深刻化するイタリアにプロ選手として滞在していて、現地の状況と合わせて、オリンピックへの思いを発表しました。

<石川選手のコメント>
「通常の生活が送れていない現状や、ほとんどのスポーツイベントが開催できない中では、考えられる判断だと思いました。僕個人にとってのオリンピックの位置付けや目標は変わりません」


 また、44年ぶりの出場が決まっている女子ハンドボールからは、三重バイオレットアイリスに所属する日本代表の主力選手が思いを語りました。

石立真悠子選手:
「(Q.延期が決まったときは?)ガーンって感じでした。目標を失ったわけじゃないから、目標に向かって進むっていうことは全然変わらないので…」

多田仁美選手:
「1年はギリギリ…頑張れるというか。気持ち的なものを切らさずにやれる範囲かなっていうのは、個人的には思っています。日本(チーム)自体がいい状態で臨めるように、私も全力を注ぎたいなって思っています」