新型コロナウイルスの影響が中部国際空港を直撃しています。追い打ちをかけるような全世界への渡航自粛要請に、空港では異様な光景も見られました。また、首都圏の外出自粛要請にも戸惑いの声が…。

 シャッターが下ろされた保安検査場。

 無人のカウンター。

 国際線の運航情報には欠航の文字がずらり。26日の中部国際空港の様子です。

 世界的な感染拡大に歯止めがかからない新型コロナウイルス。今年1月には過去最高の一日70往復ほどが飛び交っていた国際線は一転…台湾便1往復だけに。

 わずか3カ月ほどで開港以来最低まで減りました。

(リポート)
「搭乗手続きが始まっているんですけれども、チェックインカウンターに来ているお客さんは一人のみですね」


 そんな中、チェックインをする女性は…。

台湾に帰る乗客:
「台湾まで家に。4月からたぶん飛行機がない可能性が高いと思います。とても怖いです」


 外務省が25日発表した全世界への渡航自粛要請。女性は名古屋の結婚式場で働いていましたが、空港封鎖も見据えて急きょ、台湾に戻ることを決めました。

 閑散とした空港。免税店や空港内の店舗の売り上げは46%減っていて、3月はさらに悪化する見通しです。

 タクシー運転手も…。

タクシー運転手:
「こちらに8時に来ております。まだまだ誰も営業はゼロです。1日で1850円…。多くの運転手が朝出てきても、1回も営業ができないと言っています。会社がつぶれちゃうんじゃないかと思って心配です」

 中部国際空港によりますと、この状況は27日以降も続く見通しだということです。

 一方…。

名古屋から大阪へに行く男性:
「大阪に行きます。実家に里帰りです」


広島から名古屋へ来た男性:
「広島は(感染者が)ほとんど出ていないので、ちょっと怖いなというのはあるんですけれども」

名古屋から福岡に行く男性:
「コロナウイルスの影響で仕事が減ってきたので、ちょっとの間、地元のほうに引っ込もうかなと」


 週末にかけて、全国に出かける人が多く見受けられた、26日朝の名古屋駅。

 東京都や神奈川県が打ち出した週末の外出自粛要請に、出張中の男性は…。

名古屋から山形へ帰る男性:
「東京とかは経由して帰るので、この時期に『封鎖』になったらどうなっちゃうのかなと。駅がどうなるのか、羽田空港とかに寄って帰るので、外に出られないとか戻りがすごい不安ですね」


 また、就職で26日から埼玉県で新生活を始める女性は…。

名古屋から埼玉へ行く女性:
「あまり出かけないようにはしようかなと思うけど、どうしても『新生活』でいろいろ移動はあるから…」