愛知県は、6日から新年度の学校授業を再開することにしていましたが、新型コロナウイルスの感染拡大が続いていることから方針を転換。4月19日まで2週間休校を延長する方針を決めました。

 満開の桜の中の入学式、記念撮影するのはマスク姿の親子。6日、愛知県内のほとんどの小学校で入学式が開かれました。

 新入生の座席を1m以上離したり、窓を全開にしたりと、新型コロナウイルスへの対策が講じられる中での晴れの日となりました。

そんな中…。

大村愛知県知事:
「(先週)後半から金土日と感染者の数が2桁で続いている。不安を抱えている子供さんもそうだが、父兄の声には真摯に向きあって答えていかないといけない」

 6日朝の定例記者会見で、そのように話した愛知県の大村知事。先週末の段階では学校の休校について「感染者が増えている状況にない」などとして今週から学校を再開する意向でしたが、急遽方針を転換しました。

 臨時休校は4月19日までで、県立高校や特別支援学校では入学式は規模を縮小して行うものの始業式は中止。部活動や補習も自粛することにしています。

 また、県教委は市町村にも同様の対応を取るよう要請。

県が休校延長へ舵を切ったことを受けて名古屋市は…。

河村名古屋市長:
「名古屋だけ全く別という対応はなかなか取りにくい。4月8日水曜日から19日までは臨時休校ということにさせていただきたい」

 名古屋市は7日の入学式・始業式は予定通り行い、教科書などを配布したうえで、8日から全ての市立学校を19日まで休校にすると発表。

このほか、豊田市や豊橋市も、6日休校の延長を決めました。

 日々刻々と感染者が増える中、新学期が始まる今日になってようやく下された決断。子を持つ親たちは…。

高1・中2・年長の子を持つ母親:
「もうちょっと(判断が)早くてもよかったんじゃないかなと思って、ちょっと愛知県遅いかなって思いました」

高1の子を持つ母親:
「コロナの感染が名古屋にもっともっと広がったら命にかかわることなので、今は致し方ないことだなと思っています」


 学校の再開をめぐる直前の方針転換。そもそも愛知県内では、犬山市を皮切りに小牧市、さらに北名古屋市と県内で感染者が確認された自治体で独自に休校をきめる動きが相次いでいました。

 異なる休校への判断…。愛知県内の高校生からはこの週末、SNSでこんな声が上がっていました。

<ツイート内容>
「まだ間に合います。休校延長してください」
「怖い思いして学校に行きたくない」

 自分が感染を広める存在になるかもしれない…多感な高校生たちはそう感じていたのです。

高校1年の生徒:
「自分が広めちゃっているんじゃないかっていう部分は心配になります」

別の生徒:
「おばあちゃんと一緒に住んでいるので、学校で感染したりして(うつすと)申し訳ないので休校にはしてほしいですが、行きたいっていう気持ちもあります」


 高校生たちの声が届く形で延長された学校の休校。一方で、大切なのは休校中の過ごし方です。

大村愛知県知事:
「(臨時休校の期間中は)部活動や補習等は、当面自粛といたします。臨時休校の学校へのお願いですが、保育園や学童保育などについては引き続きやっていただく」


 休み期間中に分散して登校日を設け、子供たちに宿題を提出させるとしています。

さらに学校の判断で年間の行事予定の変更や夏休みなどに補習を設けることなども検討するということです。

大村愛知県知事:
「様々なご意見があるのは承知しておりまして、どちらが子供たちにとってリスクが少ないか、今回は2週間状況を見る」


 県内の感染状況次第では、さらに期間が延長される可能性もある学校の休校措置。オンライン授業の導入など今後踏み込んだ対策が必要となるかもしれません。