愛知県内の2つの病院で、看護師に新型コロナウイルスの感染が相次いで確認されました。病院では外来診療が休止になるなどしています。

 医療機関での感染も拡大する中、大村知事は看護師の需要が増えているとして休職中の看護師に対し復職を呼びかけました。

 愛知医科大学病院によりますと、19日、20代の男性看護師が味覚や嗅覚の障害を感じたことから、PCR検査をしたところ、陽性と判定。

その後、別の20代の男性看護師も感染が確認されましたが、これまでに2人の感染経路はわかっていません。

 さらに、愛知県北名古屋市の済衆館病院でも19日、50代の女性看護師に陽性が判明。

女性看護師は、4月8日にこの病院で感染が確認された市内に住む50代の男性を担当していました。

 この事態を受け、2つの病院はいずれも20日から原則、外来診療を休止。愛知医科大学病院は、新規の入院も停止しますが、救急外来については受け入れるとしています。

 また、済衆館病院では、救急外来やリハビリ、入院患者の面会なども停止しています。

 医療機関にも広がる新型コロナウイルスの感染に、愛知県の大村知事は20日…。

大村愛知県知事:
「看護職の皆さん、資格を持っている方にはですね、こういう時でありますので、医療現場への復帰をぜひお願いしたい。こころからお願いを申し上げたい」


 大村知事が呼びかけたのは、現在、休職中の看護師の復職。関係者によりますと東浦町にある軽症者や症状がない感染者を一時的に受け入れる施設では現在、毎日4人の看護師が常駐していますが、5月4日以降は看護師を確保するめどが立っていないまま。

 また、医療機関だけでなく介護施設や保育所などでも看護職の需要が高まっているということです。

 愛知県内には看護師らおよそ8万人が働いていますが、結婚や出産などを機に職を離れた人が相当数いるとみられ、愛知県ナースセンターで協力できる人を受け付けています。

 一方、これまでに園児や保育士らが次々と感染が確認されている名古屋市の市立保育園。

 17日にも新たに園児らの感染が分かり、あわせて感染者は9人となりました。しかし…。

名古屋市の担当者(17日):
「私どもとしては、一定の集団の発生はしていますが、それがクラスターかどうか言及することはない」

 17日、名古屋市は、厚生労働省のクラスター対策班の派遣を要請する予定はないと説明。これに対し、河村市長は20日…。

河村名古屋市長:
「(クラスター対策班は)来てもらえたら、お願いした方がええけど。(感染した場所は)わかっていますので、ちょっと問題がある方は検査していただいて、早いところ医療機関に入っていただくと…」


 クラスター対策班への要請をすべきという考えを示しました。

 医療機関や保育園など生活圏への拡大を続ける新型コロナウイルスの感染。愛知県などは、引き続き不要不急の外出を控えるよう求めています。