今年のゴールデンウィークは「ステイホーム」。感染拡大を防ぐため外出自粛が叫ばれていますが、この週末、愛知県の知多半島では人出が目立った行楽地がありました。地元からは不安の声も上がっています。

 感染拡大前と比べ8割人出が減った名古屋駅前。刈谷ハイウェイオアシスも駐車場の空きが目立ちます。

 外出自粛が求められる「ステイホーム週間」。人出が減った場所がある一方で…。

 26日の愛知県知多市・新舞子の海岸。波打ち際で水遊びをする人や、芝生の上にテントを張って過ごす人たち。対岸では潮干狩りをする人も。

 さらに知多半島の先端・南知多町では…。

(リポート)
「お昼前なんですが、だんだんと車通りが増えてきましたね」


 交通量は多く、ツーリングのバイクも目立ちます。

(リポート)
「こちら港に来たんですけれども、車がたくさん連なるように駐車されてますね」


 豊浜漁港の岸壁では、狭い間隔で並んで釣り糸を垂らす人たちが…。

 25日土曜日はおよそ300人、26日日曜日も150人ほどが訪れたといいます。

 車を見てみると尾張小牧ナンバーに豊橋ナンバー、さらには岐阜ナンバーまで。

(リポート)
「釣り客向けの移動販売車までありますね」


 バーベキューを楽しむ人たちもいました。

町外からの釣り客のグループ:
「豊明市から(来ました)」
「名古屋市の中川区です」
「毎週来てます。ここくらいしか遊ぶところがないから」


 名古屋市から訪れていた家族も…。

名古屋から来た釣り客:
「子どもたちもずっと家にいて、ストレス発散じゃないですけど。ちょっとくらいはいいかなというのが正直な気持ちです」


 実は豊浜漁港では、感染対策のため釣りができる桟橋が4月16日から閉鎖されています。

 しかし、その手前に多くの釣り人が集まる結果に。地元の人は…。

地元の住民:
「週末とかやっぱり多いと思う。釣りとかレジャーとかね。なるべく控えてもらった方がいいかなと思うけどね

別の住民:
「怖いわね、コロナ。分からん人がいっぱいおるもんね、もっとってね。土日になるとすごいもんね」


 南知多町は新型コロナウイルスの感染者はゼロ。本来なら観光シーズンのゴールデンウィークですが、町内20か所に看板を設置して、観光に来ないよう呼び掛けています。

 特に心配なのが…。

南知多町観光協会 鈴木会長:
「日間賀島には診療所はあるんですけれど、(コロナが)発生した場合は対応できるものではないです。島に訪れるお客さまもご遠慮いただいて、落ち着いてからまたお越しいただければと思っておりますね」


 日間賀島、篠島の旅館や民宿は現在全て営業しておらず、島外からの訪問は控えてほしいとしています。

 こうした自粛の呼びかけで人出が減った場所も…。

サーフショップ店主:
「普段なら50名くらいは来るところが、ほぼサーファーの姿が全く見えないので」


 南知多町でサーフショップを営む河合さん。町に働きかけて、普段サーファーが利用する駐車場を閉鎖してもらい、「来ないで」というメッセージを伝えました。

河合さん:
「1人がいることがまた2人になり、本来でいえばゼロじゃないといけない状況なんですよね。とにかく今は控えていただき、自分の住んでる地域で楽しむことを見つけて、過ごしていただきたいなと思います」


 日が暮れた後も人の集まる場所が…。

(リポート)
「キャバクラですかね、営業しているように見えます。そして道を挟んで向かい側にはパチンコ屋さんですね。こちらも営業しているように見えます」

 自粛要請が出ていても、営業を続けるパチンコ店やキャバクラ。

 また、愛知県のある市のパチンコ店は看板の明かりを消してはいましたが…。

(リポート)
「中には明かりがついて、営業しているようですね」

こうした実態を受け、大村知事は…。

大村愛知県知事:
「パチンコ店の営業について申し上げたいと思います。きのう時点で64店舗、12%が営業しているということでございます。口頭での営業自粛要請を行ったうえで、文書で示して、それでもお聞きいただけない場合は店名の公表ということになります」

 愛知県は今後、文書での休業要請にも応じない場合、パチンコ店の店名を公表するということです。