新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、東海地方でも各自治体が来訪しないよう呼びかけています。

 実際に移動はなくなっているのか、4月25日の土曜日と26日の日曜日で、愛知と三重の一部のエリアを訪れた人のデータを、KDDIの協力を得て分析しました。

 調査は、auのスマートフォンユーザーの位置情報から分析する「KDDI Location Analyzer」でデータを抽出。緊急事態宣言後も来訪者が多い地域や、感染が広がっても対応が困難だという離島など、次の7か所について調査の依頼をしました。

■愛知県
・知多市の新舞子マリンパーク

・南知多町の豊浜漁港

・南知多町の日間賀島

・南知多町の篠島

■三重県
・伊勢市の伊勢神宮 内宮

・伊勢市の伊勢神宮 外宮

・南伊勢町の礫浦地区

【知多市の新舞子マリンパーク】

※新舞子マリンパークの対岸では潮干狩り客も数多くみられた

 地元・知多市の来訪者はわずか12.2%で、最も多かったのは名古屋市の45.4%。その他は県内各地からの訪問が確認されましたが、一部で大阪府からの訪問もあったようです。

【南知多町の豊浜漁港】

 釣り客に人気の豊浜漁港は、地元・南知多町からの来訪は5.6%。最も多かったのは名古屋市からの24.9%でした。そのほかでは、県内各地からの訪問が確認されましたが、岐阜からも8.3%の来訪がありました。また、一部で京都府からの来訪もあったとみられています。

【南知多町日間賀島・篠島】
 愛知県の離島のこの2島については似たような結果となっていて、いずれも約75%が地元・南知多町の人で、残りは県内からでした。

【伊勢市の伊勢神宮 内宮・外宮】

 三重県や伊勢市は観光に訪れないよう強く呼びかけていますが、4月25日と26日も伊勢神宮の参拝客が一定程度確認されています。このうち、内宮では地元・伊勢市からの来訪者は28.5%、三重県全体では56.6%でした。

他府県からの来訪もあり、愛知県の14.0%のほか、大阪府、千葉県、岐阜県、静岡県、奈良県から訪問があったとみられています。

 一方、外宮では約40%が伊勢市からの来訪者で、県内全体では63.6%。愛知県、千葉県からそれぞれ15%前後の来訪者があり、大阪府からも訪問が確認されました。

【南伊勢町の浦地区】

 釣りで人気のこのエリアには、南伊勢町と伊勢市からの来訪者が約67%、残る大半が愛知県からで、一部、静岡からの来訪も確認されました。

 このように不要不急でない外出が続けば続くほど、数か月前まで当たり前だった日常は遠のくばかりです。

【データの概要】
・auのスマートフォンユーザーのデータをもとに算出
・データは4月25日と26日に15分以上そのエリアに滞在した“のべ人数”を集計