史上最年少でタイトル獲得を成し遂げた、愛知県瀬戸市の藤井聡太「新」棋聖。対局終了後の記者会見では、いつも見守ってきた師匠への感謝の思いを口にしました。

 17歳と11か月、史上最年少のタイトルホルダー藤井聡太「新」棋聖。16日の対局終了後の記者会見には、師匠の杉本昌隆八段も同席しました。

いつも弟子を見守ってきた杉本昌隆八段に対し、藤井新棋聖は…。

藤井新棋聖:
「(タイトル)獲得については、まだあまり実感がないんですけども、とてもうれしく思っています。師匠には入門の時からずっとお世話になってきたので、1つ恩返しができたのかなと思っています」

そして、杉本八段は…。

杉本昌隆八段:
「タイトルというのは私たち棋士にとって夢の舞台ですし、すべての棋士の目標です。わが板谷一門では、私の師匠の板谷進九段が東海地方にタイトルを持ち帰るというのが長年の悲願でした。孫弟子の藤井七段が今回実現してくれて、東海地方にタイトルをついに持ち帰ってくれるんだなと思うと感慨深いですね」

「東海地方にタイトルを」。師弟3代にわたる悲願達成です。

 偉業達成から一夜明けた17日。

藤井新棋聖:
「まだタイトル獲得ということについてはあまり実感がないですけど、これから徐々に実感する場面が増えてくるのかなと思います」


「棋聖」という呼び名について聞かれ、高校生らしい照れ笑いを浮かべました。

藤井新棋聖:
「昨日、電話で家族に報告しまして、喜んでもらえたのかなと思います」


藤井新棋聖が記者会見で掲げた「探究」の二文字に込められた思い。

藤井新棋聖:
「将棋というのは本当に難しい。これからも探究心を持って盤上に向かっていきたいという思いを込めました。渡辺先生と五番勝負で戦えたということは、自分にとって非常にいい経験になったかなと感じています」

 14歳でプロデビュー。それからわずか3年半、17歳11か月での偉業達成。

藤井新棋聖:
「タイトルホルダーとしての立ち振る舞いといったところも勉強していければと思っています」

藤井新棋聖の次の大一番は、8月4日に始まる王位戦第三局。七番勝負で負けなしの2連勝をしていて、一気に二冠をめざします。