東海地方で新型コロナウイルスの新規感染者が再び急増しています。愛知では4日連続20人を超えています。名古屋では新たに2つ目のクラスターが発生し、知人や家族などへ感染が広がっています。

 愛知県では20日、岡崎市、豊田市、大府市などで新たに21人が新型コロナに感染したことがわかりました。

これで20人超えの感染判明は3日連続に。

 このうち名古屋市内での感染者は新たに13人で、10人を超えるのは6日連続です。その大きな原因がカラオケバーのクラスターです。

 20日に感染が確認された30代の男性は、クラスターとなっている名古屋市中区の錦三丁目の「カラオケバー」を利用していました。

ここでは7月に開かれた会食で、20代の男女が多数参加し、従業員や知人など関連する感染者の数は現在27人となっています。

 さらに21日は、市内の接待を伴う飲食店を訪れていた客1人と、従業員5人も新たに感染が確認されました。県や市によりますと、東京に滞在歴のある男性との接触し感染したとみられ、新たな「クラスター」に認定されました。

 関連があった感染者は、現在、14人です。

 名古屋の繁華街で相次ぐクラスターの発覚。錦の繁華街を歩いてみると…。

リポート(20日午後10時半ごろ):
「歩道を歩いても、人とすれ違うことはなくガランとしています。そして、錦3丁目の真ん中を通る呉服町通は、空車のタクシーが列を作っています」

錦の街の賑わいは感染者が再び増え始めた先週から、さらに鳴りを潜めているといいます。

居酒屋の利用客:
「コロナでしょう、それしかないよ」


別の利用客:
「錦でも、カラオケバーみたいなところでクラスター発生していますし、そういうのが大きいと思います」


 名古屋市で急増する感染者の内訳をみると、20代30代が大半を占めています。

愛知医科大学 三鴨廣繁教授:
「実際に感染経路が追えない症例の中には、市中で知らないうちに感染したと考えざるを得ない症例が増えてきた。だから、皆さん誰もが感染している可能性がある。だから、うつらない・うつさない、これを心掛けていただくことが重要になる」

 市中感染が広がりを見せるなかこんな動きも…。愛知県豊川市の会社で行われたのは、新型コロナウイルスの「抗体検査」です。

豊川市の企業「浜島防災システム」の従業員らおよそ60人が、豊橋市の医療機関の協力を得て実施しました。

指先の血液を採取し専用のキットを使って行われる抗体検査。検査にかかる時間は1人当たりおよそ2分で、10分ほどで検査結果が出ます。

検査を受けた従業員:
「ちょっとドキドキしたので、どういう検査なのかという。意外にすぐ終わって良かった」


 抗体検査は過去に新型コロナにかかったことがあるかなどを調べることができます。この会社では取引先の病院や老人ホームなどに従業員が行くこともあり、安心してもらうため全員の検査実施を決めたといいます。

浜島防災システム 浜島豊博社長:
「ちょっと落ち着いたとホッとしていたんですけど、ただ最近の状況を見ると、このまましばらくはあるもの。コロナ禍で、いかに最善を尽くすかを考えていくしかない。どちらかというと不安というよりお客さんが困っているのをまず何とかしようと」