新型コロナウイルスの感染が拡大する中、愛知県の大村知事は、5日から名古屋の繁華街に営業時間の短縮や、休業を要請することを発表しました。4月以来2度目となる要請について、街で反応を聞きました。

 2日まで5日連続で160人以上の感染者が確認されていた愛知県の大村知事は、5日から20日間、エリアや業種を絞って、営業時間の短縮や休業の要請をすると発表しました。

 対象となるのは、名古屋市中区の繁華街。錦3丁目と栄3丁目の一部、それに栄4丁目です。7月以降、会員制クラブやカラオケバーなど、5つのクラスターが発生しているエリアです。

 さらに対象となる業種も限定され、要請の内容にも違いがあります。

 新型コロナ特措法で規制対象となっているキャバクラなど接待を伴う飲食店や、酒類を提供する飲食店の中でも、バーやカラオケ店については、業界ごとに定めたガイドラインを順守していない施設には休業を要請。

一方でガイドラインを順守している施設には、営業時間を午前5時から午後8時までに短縮するよう要請します。

居酒屋など、一般的な酒類を提供する飲食店にも時間短縮を要請します。さらに…。

大村知事:
「感染症対策協力金ということで最大で20万円。20日間で20万円という協力金をお支払いしたい」


 ガイドラインを順守している業者には、県がステッカーを発行し、このステッカーを掲示したうえで営業時間の短縮に応じた場合、1事業者あたり1日1万円、最大で20万円の協力金を支払うとしています。

 感染拡大が続く中で打たれた愛知県の一手に、街の人は…。

アパレル業の30代男性:
「何で飲食店だけなのかなというのは思いましたね。(感染者数は)前回より人数が多いので…」

会社員の40代男性:
「感染対策をしっかり施して、経済を回していくのが大事なんじゃないかなと思います」


 一方で、すでに繁華街への行動を自粛している人も少なくないようです。

整備業の50代男性:
「その辺(繁華街)に行ったときにマスクを取ってしまうので、そこでクラスターになってしまったら困りますから。行かないようにしています」

会社員の40代男性:
「クラスターが出るというのがあるので、近くはかすめても、夜は中には入っていかないですね」


対象エリアでは、4月に続いて2度目となる休業・時短要請に、錦3丁目のスナックのママは…。

スナックのママ:
「休業要請をわれわれに問いかけられましたけれども、休業要請はしっかり守りたいです。でも、(営業時間)短縮という選択はいかがなものかなと思う。もっと厳しくやった方がいいと思います」


急増する感染者数に、クラスターの発生などへの恐怖。このスナックでは、客や従業員の安全を考慮して、一足早く自主的に1日から休業していますが、県の協力金は足らないと訴えます。

Q.協力金が1万円というのは?

スナックのママ:
「足りるわけがないです。誰が考えてもおかしいでしょ。女の子の時給の給料にもならないでしょ。なんとか県も国もやってくれるんじゃないかと思っていますけど、でももっと真剣に考えてよって思う」