将棋の藤井聡太棋聖(18)は5日、「王位戦第三局」で勝利し、2つ目のタイトル獲得に王手をかけました。

 5日の「王位戦第三局」、149手で勝利を収めた愛知県瀬戸市の高校3年生、藤井聡太棋聖。

これで王位戦七番勝負は負けなしの3連勝。2つ目のタイトル獲得に王手をかけました。

 藤井聡太棋聖の地元・瀬戸市も歓喜に包まれました。

ファン:
「中部圏にタイトル1つ(棋聖)来たもんで、8つ持ってくるのが聡太くんのお仕事や(笑)」

別のファン:
「嬉しいです、第四局が楽しみですね」

藤井棋聖(5日対局後):
「これまでの将棋の内容をしっかり反省して、第四局にいい将棋が指せるようにしたいと思います」

藤井棋聖(3日の会見):
「自分自身温泉は好きなので楽しみにしていました。温泉でリラックスして、2日間良い集中が保てればなと思います」

 4日、日本三名泉のひとつ神戸市の有馬温泉で始まった対局。藤井棋聖が挑んだ木村一基王位(47)は去年、史上最年長でタイトルを獲得。史上最年長と史上最年少の勝負です。

持ち時間はそれぞれ8時間で2日間にわたる対局。藤井棋聖が徐々にリードを広げますが、その粘りから「千駄ヶ谷の受け師」の異名をもつ木村王位も終盤、決め手を与えません。すると…。

解説:
「あれ?結構分からなくなりますか?(木村王位の)先ほどの辛抱が実ってきたような…」

 木村王位の粘りに、藤井棋聖の指し手が乱れます。

解説:
「木村王位に初めて(形勢が良いと)触れてるんじゃないですか?いやー恐ろしいですね」


危ない一幕もありましたが、最後は冷静に立て直して藤井棋聖が勝利。

藤井棋聖:
「少し寄せにいったところで誤算があって。その後、負けにしてしまったのかもしれないなというふうには思っていました」


 感想戦では、木村王位に勝ち筋があったことを藤井棋聖が指摘する場面も。

藤井棋聖:
「でも、1三銀打たれたら…」


木村王位:
「1三銀、そうなのか…。そっちじゃなくてこっちか、そうか…」

 史上最年少でタイトルを獲得した熱狂も冷めやらぬ中、早くも2つ目のタイトル獲得に王手をかけた藤井棋聖。

勝てば「二冠」となる大一番は8月19日と20日、2日間にわたって福岡で行われます。