異例の勢力を保ったまま九州地方を北上した台風10号は、遠く離れた東海地方でも、各地で大雨による被害をもたらしました。6日からの各地の被害をまとめました。
東海地方の各地に大雨などの影響をもたらした、台風10号。
<ツイッターに投稿された動画>
「これガチでヤバい!」
「ズボン濡れちゃう。とりあえず、車だけ出すわ」

「行かん方がええぞ」
6日午後11時すぎに三重県四日市市で撮影された映像。地面が見えないほど、一面水浸しに。

四日市の市民:
「(台風は)九州とかあっちの方じゃないですか。まさかこんなに雨降っているとは思ってなかったので。今日がお店自体も閉めて、お休みになっちゃったので…」
四日市市では午後10時40分までの1時間に、60.5ミリの非常に激しい雨を観測。

(リポート)
「四日市駅構内です。駅の中にまで水が入ってきてしまっていて、さらに百貨店の中にも水が入ってしまっています」
床から店内にあふれ出す水。駅構内と近鉄百貨店が浸水し、片付け作業に追われました。

一夜明けて片付けも終わり、7日は通常通り営業することができました。

(リポート)
「こちらの道路では、マンホールのふたが水圧で飛ばされてしまっています」

作業員の男性:
「大雨の影響で水量が多くて、マンホールがそれに耐え切れなくて」
四日市市では、住宅への浸水被害もありました。
被害に遭った男性:
「もうね、ここは土地がちょっと結構低いんですよ。池みたいになっとるもんで、ちょっと雨が降っても水が来るんですよ。床上寸前までね、ギリギリで止まっとったで」
6日に九州を北上した台風10号は、朝鮮半島の方へ抜けた7日になっても、遠く離れた東海地方に影響をもたらしました。
(車中からリポート)
「朝5時半の名古屋市内です。かなり強い雨が降っています。フロントガラスに強く雨が打ち付けています。視界もかなり悪いです」

大きな高気圧の縁に沿って、暖かく湿った空気が継続的に流れ込んだ影響です。

7日午前9時ごろ、突然大粒の雨が降り出した愛知県一宮市。

雨が降っている地域を5分ごとに示したデータを見ると、午前8時すぎから強い雨を示す紫色が南の海上から北上します。
1時間後には、愛知県西部を中心に、多く現れているのがわかります。

この影響で稲沢市では…。
(リポート)
「愛知県稲沢市の三宅川です。橋の近くまで、水かさが増しています。水位20センチほどの普段は鯉の泳ぐ大変浅い川だそうですが、急激に水かさが増しまして、隣の道路にまで水があふれています。住宅地の方まで流れ込み、自転車が水没しています」

午前10時半までの1時間におよそ70ミリの非常に激しい雨が降ったとみられる稲沢市。

この影響で市内を流れる三宅川や用水路などがあふれ、周辺の道路が冠水近くの住宅街が一面、水に浸かりました。

付近の住民:
「ここを見て、出れないじゃんと。そこまで降ったかと思って。雨がこんなに降ると思わんかった」
波を立てながら走行する自動車。川の近くにある幹線道路にも水が流れこみ、まるで海のような光景が広がっていました。取材を進めると、道路脇には水没した車が…。

レッカーで車が運ばれる男性運転手は…。
車が水没した男性:
「これはダッジ・チャージャーという外車だけど。ここで反対側から(水を)被っちゃって、アクセル離したらボコボコと。判断誤っちゃいましたね」

車が水没した女性:
「ここは冠水するって、昔から知っていたけれど忘れちゃって。思っていませんでした、ここまでとは」
道路沿いの葬儀場のスタッフは、土嚢を積んで入り口に水が入るのを防いでいました。

東海地方では、今後も各地で断続的に雨が降る見込みで、引き続き土砂災害などへの警戒が必要です。