10日夜、突然の大雨に見舞われた東海地方。この大雨の影響で三重県桑名市では、川の中州に男性2人が取り残されました。深夜に決行された命がけの救助活動。カメラがその一部始終をとらえました。

 暴れるように押し寄せる川の水。中州には救助を待つ人の姿が…。

桑名市東金井の員弁川。10日午後9時ごろ、大雨の影響で増水した川の中州に取り残されている60代の男性2人を、パトロール中の消防が発見しました。

 三重県の北東部を流れる二級河川・員弁川。普段は穏やかで、アユ釣りのスポットとして有名です。

しかし、10日夜はその姿が一変。前線に向かって暖かく湿った空気が流れこみ、局地的に降った大雨の影響です。

 東海地方各地で降った突然の大雨。10日夜の雨雲レーダーを見ると、東海地方には午後7時ごろから局地的に激しい雷雨が降り始め、男性2人が中州に取り残された員弁川がある桑名市は、大雨を示す赤色に覆われました。

午後9時ごろには1時間に67ミリの非常に激しい雨を観測。三重県によると、員弁川は午後7時からのおよそ4時間で、一気に2.4mほども水かさが増しました。

2人がなぜ中州にいたのか、警察は明らかにしていませんが、突然の増水で取り残されたとみられています。

 午後9時の発見から間もなく始まった救助活動。まず、中州に渡したロープを頼りに、命綱を付けた消防隊員が増水した川を泳いで渡っていきます。

無事たどり着いた隊員は、男性2人にライフジャケットを着させ、ロープにつながった命綱を装着。

消防車から伸びたロープを一気に引っ張り上げ、川岸に引き上げます。

消防は男性2人を無事川岸に引き上げることに成功。

2人を発見してから、およそ5時間が経っていましたが、2人は元気だということです。