関東で急成長する喫茶店チェーンが今年、愛知に初上陸しました。ふわふわのパンケーキが自慢で、女性を虜にする数々の魅力を取材しました。

■料理も充実“低糖質”に“雑穀米”…旬なものをヘルシーに

 名古屋市北区、地下鉄・志賀本通駅から歩いて10分のところにある「高倉町珈琲 名古屋北店」。

7年前に東京・八王子で開業、関東を中心に30店舗を展開する喫茶店チェーンが、今年4月に、東海地方で初めてオープンしたお店です。

 およそ100席ある店内は満席、この日も賑わっていました。

女性客:
「ふわふわして、口の中で溶けて、すごく食べやすいです」


 一番人気は、注文を受けてから生地から作るパンケーキ。リコッタというさっぱりとした甘みのチーズにメレンゲを加えた生地を、パンケーキ専門店でも使われている機械で焼き上げます。

 厚さ3センチのパンケーキを2枚重ね、たっぷりの生クリームをかけた「リコッタパンケーキ」。客さんのおよそ半分が注文する人気メニューです。

 また料理も充実しています。

 ランチには、イベリコ豚のロース肉を柔らかくグリルした「イベリコ豚のグリルプレート」。

 ふわふわなホイップ卵がのった「スフレオムライス」など本格的な料理が揃います。

 お店によると、低糖質のパンや麺、有機野菜や減農薬野菜を使って、旬のものと健康を意識してメニュー構成しているそうです。

 野菜は、できるだけ少ない農薬で栽培したものを使います。

例えば「昔なつかしい昭和のナポリタン」は、有機トマトのソースを使っています。

 また、糖質を50%カットした低糖質の麺にも変更できます。

「海老ドリア」も…。

雑穀米を使ってヘルシーにしています。

■「圧迫感なくくつろげる」…こだわりの空間と挽きたてのコーヒー

 さらに、店の心地よい空間づくりも魅力の1つです。木目調のテーブルに、ゆったり座れるソファ。

 隣の人と目が合わないように、すりガラスや仕切りを設置。客席間の距離も確保するなど、落ち着いて過ごせるように工夫がされています。

女性客:
「雰囲気がいい。窓が広くて、圧迫感がない」

子供連れの女性客:
「ソファがあると楽だし、くつろげるね」

 コーヒーにもこだわっています。注文が入ってから豆を挽いて淹れるブレンドコーヒー。

他にも、ハワイのコナコーヒーやカフェインを控えたものまで、およそ10種類揃っています。メニューによっては、2杯目以降のおかわりが半額になるサービスも。

しかも、1杯目と違う飲み物を注文することもできます。

■「もう一度“家庭では味わえない食事をみんなで楽しく”を作りたい」…「すかいらーく」創業者・横川竟さんの思い

 関東で急成長している人気店。喫茶王国「愛知」に出店することに不安があったといいますが、コーヒー専門店、パンケーキ専門店、レストランの3つの業態の強みを自信に進出を決めました。

 2杯目を気軽に楽しめるコーヒーに、本格的で健康にも気を使ったおいしい料理。そして居心地のいい空間、その人気ぶりもうなずけます。

 この「高倉町珈琲」を開業したのは“すかいらーく”の創業者、横川竟(83)さん。今では当たり前の、スティック型の砂糖や写真付きのメニューを考案するなど、外食産業の常識をいくつも作り出してきた人物です。

 そんな外食産業のレジェンドが、豊富な知識と経験を生かして「高倉町珈琲」を開きました。

 店長は、横川さんのこだわりを「気持ちのいい接客を心掛けること」で、従業員のモチベーションを上げるための仕組み作りも大切にする人だと言います。
 
 社員もアルバイトも高倉町珈琲の株を持つことができ、年に1回業績が良ければ、株を持つ人は感謝金をもらうこともできるそうです。

<会社はみんなのもの、みんなで株を持って豊かになろう>それが、横川さんの考えです。

店長:
「もう一度“家庭では味わえない食事をみんなで楽しく”を作りたいと横川は言っています。今後は少しずつ店を知ってもらうために、年内名古屋に1店舗、来年2店舗の開店を予定しています」

 関東で人気の喫茶店「高倉町珈琲」は、客だけでなく、働く人も笑顔な居心地の良いお店でした。