御朱印で有名な名古屋の神社で罰当たりな犯行がありました。賽銭泥棒の瞬間をライブ配信のカメラが捉えていました。

 名古屋市北区の別小江(わけおえ)神社。

平安時代の資料に記録が残るほど古くから続くこの神社は、御朱印が有名。全国1万以上の神社の中から最も人気があるとして、3年連続で1位を獲得したこともあります。

 その神社で行われた罰当たりな犯行。お金が入った賽銭箱が箱ごと盗まれました。

 賽銭泥棒の瞬間が撮影されたのには、今年ならではの理由がありました。

 泥棒が入ったのは10日未明の午前3時半ごろ。雨が降る中、二人の男が賽銭箱へ近づいてきます。人目を気にして周囲を警戒している様子も。

 二人は工具を使って賽銭箱にくくりつけてあるチェーンを外し、手際よく移動させています。

途中誰か人が来たのか、隠れるように賽銭箱から離れる場面も…。

 しかし、その後すぐ何事もなかったかのように戻ってきて、犯行を続けます。そして賽銭箱からお金が入っている部分を取り出し、そのまま持って立ち去っていきます。

 最後に賽銭箱にお金が残っていないかライトを照らし確認する姿まで映っていました。この犯行が撮影されたのには今年ならではの理由が…。

祢宜の女性:
「新型コロナウイルスの影響で参拝できない方の為に、オンラインでのライブ配信をしておりまして、そのためにつけたカメラがあり、そちらを確認させていただいたという形です」


 実は今年から新型コロナウイルスの影響で密を避けるため、神社へ参拝に来られない人に向けてカメラを調節しライブ配信を開始。そのカメラに今回の犯行が映っていました。

 また犯行の前日には、1年に1度行われる神社の大きなお祭り、「例大祭」が開催されていました。

祢宜の女性:
「例大祭が行われておりまして普段よりもご参拝が多く、ご浄財も普段よりも多く入っている日ではありました」


 男2人がカメラの前で賽銭箱を盗み、立ち去るまでおよそ6分。今回の被害について神社は…。

祢宜の女性:
「神様への感謝の気持ちを込めてご浄財を入れていただいているものだと思いますので、そういったご浄財が盗まれたということは、すごく残念でならないですね」

 その後、12日朝になって神社にこんな電話がかかってきたといいます。

祢宜の女性:
「『大変申し訳ございませんでした。私がやりました』ということで、『今から警察署の方に出頭しようと思っています』ということで、神社に直接電話をいただいたので」

 警察は、窃盗容疑で捜査しています。

 神社によりますと盗まれたのは3~4万円で、犯人とみられる男は「出頭します」とのことでしたが、管轄の北署によると今のところ男は出頭してきていないということです。