今、金の価格が高騰しています。理由は、新型コロナなどによる世界的な情勢の不安から「安全資産」として買い求める人が増えているためです。金をお金にかえる人で賑わっている買取所を取材しました。

■客「予想よりよかった」…ステイホームで買取り依頼が急増

 名古屋に本社を置く「コメ兵」の買取品が集まる商品センター。

 コロナの影響で自宅で過ごす時間が多くなり、いらないものを売ろうという人が増え、宅配買取りの件数が4~5月は昨年の1.4倍に増えました。

 全国から届く買取り依頼品は、毎日段ボールで60箱以上。衣替えの時期も重なり、増加しています。中でも今、査定の依頼が増えているのが金製品です。

コメ兵の鑑定士:
「金相場の高騰もありまして、問い合わせも多くなっていまして、実際にお持ちいただく数も増えております」

 名古屋駅前のタカシマヤゲートタワーモールで10月18日まで期間限定で開催されている「コメ兵買取イベント」。早速、一人の女性客がやって来ました。

査定を依頼した女性:
「18金とダイヤがちょっと付いていて。今、金が高いと言われているので。独身時代に買ったりして、段々年齢も合わなくなったので、捨てるよりはいいかなと」

 この女性は10年ほど前に約2万円で購入し、出番が無くなった18金のピアスなど、4点を持ち込みました。査定時間は30分ほど。買い物ついでに利用できるのも便利です。

コメ兵の鑑定士:
「18金とダイヤモンドのピアス。こちらは4000円です。合わせまして6000円です」

 依頼した女性、価格に納得し買取りをしてもらうことに。

同女性:
「予想より良かったです。次のアクセサリーを買う足しにしようかなと思います」

■20年前の6倍に…空前の金高騰

 空前の金の高騰。20年前は、金1グラム当たりの小売価格は1014円でしたが、今年8月には7000円を超え、40年ぶりの高値を更新。10月1日現在は6390円とピークは過ぎましたが、それでも20年前の6倍という高値となっています。

 金が高騰している理由は、長引く新型コロナや、アメリカと中国の関係の悪化など景気の不透明感が強まる中、金が「安全資産」と見直されているためです。

コメ兵の担当者:
「コロナの影響もあると思いますが、(投資家の中には)まだまだ金が高騰していくと話す方も多いです」


 この日、買取イベントにやって来た人の大半が、このチャンスを逃すまいと金製品を持ち込みました。

 続いてやってきた女性は、金が高騰していた40年程前に購入した、金のネックレス2本と指輪2個。

査定を依頼した女性:
「若いころに集めるのが趣味で、結構買った時代もあったので。今は身に着けないものですから」

鑑定士:
「こちらはダイヤよりも、金がメインの価格になりますが、1万2500円。こちらが一番重いです。10万3600円という価格になっております」

同女性:
「買った時より高いような気がする」

 買取価格は、全部で22万3400円に。 コロナ断捨離のつもりが、思わぬ収入となりました。

 コメ兵の買取イベントでは、片方だけの金のピアス、切れた金のネックレス、金歯、壊れた金時計なども買取可能です。

 タンスの肥やしが思わぬ高額に…。皆さんの家に眠っている金製品も一度持ち込んでみてはいかがでしょうか。