岐阜県大垣市に、圧巻のモーニングを提供する喫茶店「カフェ待夢(たいむ)」があります。コーヒー1杯の値段で、無料で選べるモーニングの数は130種類。
開店当初は2種類でしたが、人気店を研究した店主が気づいたのは「選択肢が多いと客は増える」という方程式でした。
■フレンチトーストから豚生姜焼きごはんまで130種類…1杯400円のコーヒーに無料で付くモーニング
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岐阜県大垣市にある喫茶店「カフェ待夢」。
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午前7時、店はたくさんの客で賑わいます。
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1杯400円のコーヒーに無料で付くモーニング。
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メニュー表にもびっしり。この店のモーニングは、130種類もあります。
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130種類全部作ってもらったら、6畳ほどのスペースが皿で埋まってしまいました。
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ジャンルも様々、ホットサンド、フレンチトーストに、小倉トーストなどの「洋風トースト」系から…。
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梅干しごはん、豚生姜焼きごはん、肉そばなどの、「和風系」も。
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チーズバーガーやホットドッグなどの「ハンバーガー」系に…。
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ホットケーキやクレープなどの「おやつ」系もあり、女性や子どもにも嬉しいメニューが揃います。
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さらに期間限定で、旬の食材や季節を感じるモーニングもあります。全てドリンク代のみで選ぶことができ、彩りもよくボリューム満点です。
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男性客:
「メニューが豊富で、何でもある」
女性客:
「飽きないですよね。何を食べてもおいしい。期間限定を合わせると130種類くらいあるはず。制覇したいですね」
しかもモーニングサービスは朝だけでなく1日中やっています。
■「色々選べると楽しいから来てくれる」…人気店の秘訣に気づき2種類が気が付けば130種類に
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コーヒー1杯の値段で130種類のメニューから選べてボリュームも満点。ランチ代わりに来る客も多くいます。店主の古田恵一さんは、「もともと、バタートーストとフレンチトーストだけだったが、オープン当初はお客さんが全然来なかった」と話します。
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およそ20年前にオープンした当時のモーニングは2種類。客足は全く伸びず、人気店の視察に行ったところ、モーニングの数が多いことに気付き、10種類に増やすと以前より客が増えました。
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古田さんが気づいたのは「色々選べると客が増える」ということ。その後、お客さんの要望があればメニューを追加。気が付けば現在の130種類まで増えました。
■「原価が高く手間がかかる料理は裏メニューに」…メニューに載せず気づきにくい場所に掲示のワケ
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店の入口を入ると右側の気が付きにくいところに、黒い紙が貼ってあります。そこにはモーニングの裏メニューが書かれていました。
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手間のかかる料理でも、常連さんの要望ならと裏メニューとして用意しています。
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例えば、豚汁とうどんを同時に楽しみたいという要望から生まれた「豚汁うどん」。
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フレンチトーストを和風で楽しみたいという女性客に応えた「抹茶あずきフレンチトースト」。
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もちろんどれもドリンク代のみでいただけます。
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手間がかかるのと原価率が良くないため、グランドメニューには載せず裏メニューとしています。
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入る時には、気が付きにくい場所に貼ってある理由を古田さんは、「帰りに気が付いてもらい、初めて来た客が『また来よう』と思ってもらえる戦略も兼ねている」と話します。
通常のメニュー表には載せず、帰り際に気づくようにした「裏メニュー」。こうした遊び心も人気の秘密です。
■「うちも儲かってお客さんにも喜ぶサービスを」…利益を生み出す秘訣は“厨房のワンオペ”
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お客さんが食べたいと思うものをできるだけ揃えたい。130種類のモーニングだけでなく、ランチや弁当などのテイクアウトメニューも豊富に揃えています。
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ランチで人気なのは自家製の「和風エッグハンバーグ定食」(600円)。
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合い挽き肉に牛脂を合わせて、甘みとうまみをプラス。フライパンで表面をこんがり焼いた後、オーブンでじっくり加熱。旨味が凝縮しています。
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ここまでサービス満点でも、利益は出ていると話す古田さん。その秘訣は「厨房を一人でやるということ。考えは、うちも儲かってお客さんにもサービスできるっていう」と話します。
確かに、軽快なフットワークで、次々に注文をさばいていく古田さん。料理を出すスピードにも気を配ります。最初に一番時間のかかるものから調理を始め、一つのテーブルの料理を、互いに近い時間で提供することを意識しています。
■「お客さんが食べたいものを作れば、まず間違いない」…手応えを得ながら店を切り盛りする店主の思い
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古田さんが仕込みを始めるのは早朝3時半。この日は日曜日だったこともあり、2人の娘が手伝いに来ていました。
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長女:
「学校がある日は、毎朝弁当を作ってくれる。仕事しながら作ってくれる」
次女:
「仕事で疲れている感じを出さずに、笑顔で夜ごはんを作ってくれたりして、感謝しています」
厨房で孤軍奮闘の古田さん。家では優しいパパです。
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古田さん:
「お客さんが食べたいものを作れば、まず間違いない。自分の身体もいたわりつつ、お客さんのために提供していきたい」
『カフェ待夢』には、その名の通り古田さんの夢が詰まっていました。