人気ロックバンド『CHAI(チャイ)』は、双子のマナとカナのツインボーカルと、ベースのユウキ、ドラムのユナの名古屋出身の4人組です。「NEOカワイイ」「コンプレックスはアートなり」をコンセプトに活動、国内だけでなく、海外からも支持を集めています。
デビューから3年、徐々に人気を得、更なる飛躍の年となるはずだった2020年、コロナの影響でライブ活動が自粛に。しかしその間、改めてゆっくりと音楽に向き合う事ができたという4人は、新たに生み出した曲で活動を再開しました。生きづらさを感じている人たちに、CHAIが新曲に込めたメッセージとは…。
■アメリカの有名レーベルと契約も…コロナ禍に見舞われた「飛躍の年となるはずだった2020年」
この日、大阪の野外音楽堂に人気ロックバンドCHAIの姿が…。8か月振りに観客を入れたライブで、あわせて9曲45分のステージです。
2019年は1年の半分をアメリカやヨーロッパで活動しました。2020年はアメリカの有名レーベルと契約。
世界最大の音楽フェス、イギリス「グラストンベリーフェスティバル」にも出演が決まっていました。
さらにテレビCMにも起用。2020年は飛躍の年になるはずでした。
■「リラックスした状態が1番良い曲が作れるとわかった」…ステイホームが音楽と向き合う時間に
しかし、コロナ禍で相次ぐ活動中止。そんな状況でも、4人はプラスに考えました。
マナ:
「海外にほとんどいて、日本に帰ってきても1日とかでまた海外3週間いって。毎日ライブで、声枯れそうって思いながら…」
ユナ:
「アウトプットばっかりの1年だったから、インプットも全然できないような怒涛の1年というか」
カナ:
「家に1か月、2か月ずっといれるって今までなかったし、やっとリラックスして制作できると思って」
忙しい日々、忘れていた日常。コロナ禍の中、1度立ち止まって音楽と向き合うことができました。
自宅からダンス動画を配信。体中で音楽の楽しさを表現。
ハサミ、包丁、ソファ、ほうき…子供の頃のように、音を出す喜びを感じました。
ステイホーム。家にいることで、自分を見つめ直し、それが新しい曲を作る力に。
カナ:
「家でゆっくりパソコンで作るやつを、初めてやったから。それを海外のプロデューサーと…。会えないぶん、電話での会話ですごく密になったかな」
CHAIが半年あまりで作った新曲は6曲も。
カナ:
「リラックスした状態で1番良い曲を作れるってすごくわかった」
ユナ:
「やりたいことをするっていう気持ちを大切にできる期間。気持ちの面でも、すごく成長できる期間だった」
ベースのユウキは、「CHAIにとってコロナが新しい日常となり、その日常が新しいCHAIだ」と話します。
■「頑張るんじゃなくて、元に戻るだけでいい」…ありのままの自分を好きになろう CHAIからのメッセージ
8か月ぶりのライブ。入口では検温と消毒、客席は3分の1に入場を制限されています。
声を出すのも禁止。それでも800人の熱気が…。
最新作「Donuts Mind If I Do」。自分にご褒美を、そのままの自分を好きになろう…。生きづらさを感じている人へのメッセージです。
ユウキ:
「自分を愛するっていう意味を込めて作った曲で、そもそも生まれた瞬間から素晴らしいから。生まれた瞬間の100パーセントの自分に戻るみたいな」
マナ:
「生きてきてつらくて…。社会にもまれて、自分が擦り切れて、30パーセント位の自分になっちゃうと思うから。コロナなんか来てさ、0パーセントになっちゃう人もいると思うから。“頑張るんじゃなくて元に戻る”それだけでいいんだよって」
カナ:
「魂まで届くと思う、音楽は。どんどん変わっていくと思うよ、CHAIは」
最後に未来に向けた1曲。タイトルは「フューチャー」です。
(歌詞)
『鼻歌にのせて Are you ready? Are you ready? 迷いはない Follow me! Are you ready? Are you ready? どんな夢をこの先 歌いながら叶えよう?思ってるよりもずっと わたしの世界は広い』
“コロナとロック”。さあ来い!私の未来よ!