地元の新たな特産品に…カフェの店主が農家と作った「桑名もち小麦」 トーストからもあふれ出る小麦愛

　店内は古民家のような雰囲気。昭和初期の建物を改装して作りました。

　このカフェでは、桑名で育てている桑名もち小麦を使ったスイーツなどがいただけます。

　桑名もち小麦はMuGicafeの店主で、食品の卸もしている保田さんが農家に協力してもらい、10年前に作りました。桑名の新しい特産品になるようにと普及に力を入れています。

　地元のパン屋さんとのコラボ商品「ふれんちとうすと(850円)」。可愛らしい見た目で、ふわふわなのが伝わってきます。

　食べてみると、パンとは思えないほどモチモチの食感。もち小麦は想像以上に粘り気を感じられて、「プリンのよう」と言うお客さんも多いそうです。

　さらに粘り気を感じられるのが、「桑名もち小麦パンケーキ(800円)」。

　お餅や白玉とも違う、一般的なパンケーキとは全く違う食感で、噛むとしっかり跳ね返される弾力があります。

　この桑名もち小麦のモチモチ感を活かした「おもちパスタ(400円)」も販売されています。

　パスタといえばアルデンテの固めの食感ですが、日本人に合う「ナシデンテ」の和パスタを楽しめます。

　保田さんの有り余るもち小麦への思いは、麦で作られたストローを作ってしまうほど。注文時に希望すると、麦ストローで飲み物をいただけます。

　桑名もち小麦のプロジェクトは10年前に立ち上げました。種蒔き祭りや麦踏み、かかし作り、収穫祭とやっていきます。

　麦踏みは成長した麦の芽を、足で踏みつける作業です。「麦がかわいそう」という子供もいますが、「みんなも怒られて考えて強くなるんだよ」と説明をすると、納得して踏んでくれるそうです。

　麦は6月に収穫しますが、その時期を初夏なのに「麦秋」と呼びます。こうしたことも含めて、麦を知ってもらう活動を続けています。