8日は名古屋で不思議な光景が見られました。空を飛ぶ名古屋のシンボル『金のシャチホコ』です。16年ぶりに地上へ降ろされました。

 名古屋城の天守で進められていたのは、シンボル・金シャチの取り外し作業。新型コロナの影響で低迷する観光業を後押ししようと、一般展示するため、今回地上へ降ろされることになりました。

 金シャチは高さ2.6m、幅1.9m、一体の重さは1.2トン。

 使われている金は18金で2体合わせて88キロ、金額にすると4億円にもなるといいます。

 8日に宙を舞った金シャチは実は2代目。初代は1610年(慶長15年)に徳川家康が命じて作られたと言われていますが、太平洋戦争の空襲で焼け落ち、今の金シャチとなったのは1959年。

 名古屋のシンボルとして、市民からの寄付も募って復活しました。

 地上へ降臨するのは、2005年の愛知万博で展示された時以来16年ぶり。この時は愛知県長久手市の会場を目指してパレードも開かれ、大勢の人が集まりました。

 そして今回も、高さ50メートルからの空中遊泳を楽しみにしていた人たちが…。

見に来た男性:
「今日降ろすことは分かっていたけど、雨が降っていたから中止かなと思って遅れた。ちょっと寂しいね、(天守に)無いと」

別の男性:
「やっぱり壮大なもんやなと思いました。孫に見せてやりたいなと」

 名古屋城の天守を離れた金シャチは、わずか10分ほどで無事地上へ。

 今回地上に降臨した金シャチは、いったん倉庫にしまわれた後、3月20日から名古屋城の二之丸広場などで展示が行われます。