3月14日号砲の名古屋ウィメンズマラソン。参加ランナーで一番早い自己ベスト記録を持っているのが松田瑞生選手。今回名古屋で目指すのは、2時間20分の壁を破ることです。

松田選手:
「気持ちの整理を戻して、体を整えてから、またチャレンジしたいと思います」


 日本代表内定会見で、1人涙を流した松田瑞生選手。

 去年1月の大阪国際女子マラソンで、当時歴代6位の2時間21分47秒で優勝。設定タイムを突破し、夢舞台に大きく近づきました。それでも…。

松田選手:
「寝られない日々が続きました。抜くなら一山選手だと思っていたので」

 最終選考レース。去年の名古屋でその予想は現実になりました。東京オリンピックの最後の代表枠は一山選手に。

松田選手:
「最初は冷静に祈りながら見ていたんですけど、30km以降レースが変動してから、35kmを通過して負けを確信しました」


 東京オリンピックを目指し走り続けてきた4年間。夢舞台の切符は儚く消えていきました。

松田選手:
「東京2020で終わると決めていたので、名古屋が終わって記者会見終わって、1カ月くらいはちょっと手付かずだったんですけど…」


 折れそうになった心を繋ぎとめてくれたのは、日本中から寄せられた温かいメッセージの数々。

松田選手:
「『やめるなよ』『あきらめるな』という連絡をすごくいただいて、その言葉が励みになって。どん底に落ちた選手が、下じゃなくて上を向いて進んでいっている姿を見て、他の人たちに少しでも勇気とか希望を与えられたらなという気持ちがすごく大きいです」

 もう1度、自分の走りで感動を。その舞台に選んだのは悔しさを味わった場所・名古屋。

松田選手:
「悔し涙で終わるというのが嫌で、また嬉し涙を流して、やられたら倍返ししたいです」