JR東海道線の列車内で4月12日、16歳の女性に痴漢をしたとして男が逮捕されました。偶然乗り合わせていた愛知県警の警察官が目撃し、現行犯逮捕しました。警察によりますと、実は痴漢は春に増加傾向にあるそうです。

 愛知県警鉄道警察隊の村瀬文乃巡査長によりますと、「4月は電車に乗りなれていない新入生や新入社員が、特に被害遭いやすい」と話します。

 愛知県警がまとめた「防犯教室用DVD」に盛り込まれたデータでは、痴漢にあった際、睨んだり、よけたりするだけの「無言の抵抗」では、犯人の67%が行為を続けるということです。

 しかし、声をあげたり、手を掴むなど「明確な拒否」をすると、95%が犯行を断念するそうです。

 村瀬巡査長は「この人痴漢ですと声をあげたり、まずその場で明確に拒否してほしい」と話しますが、それでも恐怖心や恥ずかしさ、気が動転するなどして声が出ないという女性も多いといいます。

 愛知県警の公式アプリ『アイチポリス』には、「痴漢撃退」ボタンを押すと、「痴漢です 助けてください」という文字が表示されます。

 さらに押すと、本人の代わりに「やめてください、やめてください」と声が出る機能があります。


 村瀬巡査長は「犯人は自分の痴漢行為や盗撮行為がバレるというのを非常に嫌うので、音はとても有効。アプリを使って周りに助けを求める手助けになればと思います」と活用を呼びかけています。

 愛知県警鉄道警察では、列車内における痴漢被害の相談電話を設置していて、私服警察官が通勤や通学に同行し、痴漢が現れれば現行犯逮捕してくれるということです。