ドイツ生まれのパンケーキ「ダッチベイビー」が人気のカフェが、愛知県春日井市にあります。この店を営む37歳の女性が作る、モチっとした柔らかい生地に新鮮な野菜やベーコンが乗った「ダッチベイビー」は、地元の女性客を中心に話題となっています。

■客「卵のフワフワな感じが想像以上」…ドイツ生まれのパンケーキ「ダッチベイビー」

 5年前にオープンした愛知県春日井市の「Sin cafe(シンカフェ)」。

 ご主人と2人のお子さんを持つ現役のママ・加藤由加里さん(37)が営みます。

 お店は、幅広い年代のお客さんで賑わいます。お目当ては「ダッチベイビー」です。

女性客:
「最初は普通のパンケーキかなと思う。しつこくないし食べやすい。おやつにちょうどいい」

別の女性客:
「はじめて食べました。卵のフワフワな感じが想像以上でした」

また別の女性客:
「生地がモチモチしていて、腹持ちがよさそうな感じで。フルーツもおいしくて」

 ドイツ生まれのパンケーキ「ダッチベイビー」。作り方は、スキレットに卵、牛乳、薄力粉で作った生地を流し込みオーブンへ。焼きあがると生地は膨らんで、独特の形に。表面はカリッと、中はふんわりとした食感で、ほんのりとした甘さがあるといいます。

 一番人気は、新鮮な野菜とベーコン、卵をのせた「サラダダッチベイビーランチ」(1380円 前菜・スープ・ドリンク付)。野菜がたっぷり採れるとあって、女性客を中心に人気です。

 モチっとした柔らかい生地と、シャキシャキの野菜は相性抜群。オニオンドレッシングも良いアクセントになっています。

■シフォンケーキ・生クリーム・フルーツが乗った店主おすすめの「フルーツダッチベイビー」

 約100種類のメニューがあるというダッチベイビーには、スイーツ系もあります。生地の上にハチミツとレモンをトッピングした「はちみつレモンのダッチベイビー」(480円)や…。

 黒蜜ときなこをトッピングした「黒蜜きなこのダッチベイビー」(780円)も人気です。

 中でもイチオシがバナナ、シフォンケーキ、生クリーム、フルーツが乗った見た目も豪華な「フルーツダッチベイビーケーキ」(1300円)です。

 フルーツの酸味と生クリームのほのかな甘さ。そして、ダッチベイビーの生地の素朴な香りがマッチした上品な逸品です。

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■「最初は誰も来なかった」…育児をしながら努力を続け軌道に乗せた店

 大分県出身の加藤さんは7人兄弟の4番目。生後3か月の時に両親と離れて育ち、寂しい思いをしたといいます。

加藤さん:
「カフェって家族が集まる場所っていうか、きっとそういうのに憧れをもっていたんだなって思います」

 20歳で結婚し、2人の子宝に恵まれた加藤さん。32歳の時、念願のカフェをオープン。その時ネットでたまたま見かけたのがダッチベイビーでした。

 美味しそうな見た目に惹かれて独学で勉強し、店の看板メニューに。しかしオープン当初は馴染みのないダッチベイビーは、見向きもされなかったといいます。

加藤さん:
「最初、誰も来なかった。日々の積み重ねが何よりも大事。毎日が努力だと思って、今も生きています」

 諦めずに努力を重ねると、ダッチベイビーの美味しさはSNSや口コミで広まり、次第に地元の人気グルメに。店も軌道に乗りました。

■長女「仕事している時が一番イキイキしている」…今では家族もお店を全力応援

 仕事に全力投球してきた加藤さんですが、なかなか家族との時間が取れず苦労をかけたといいます。今は家族も強力にサポートしてくれています。

 加藤さんの長女・野乃さん(16)は、仕事を頑張りすぎるお母さんに反発した時期もありましたが、今では店を手伝っています。長女は、お母さんは仕事をしている時が一番イキイキしていると話します。

<野乃さんが母の日にお母さんに宛てた手紙>
「これからも無理せずに仕事がんばってね!!」「ままの子供に生まれてきてよかったよ。ずっとだいすき!!」

加藤さん:
「お母さんが元気でいれば、世の中が明るくなるんじゃないかっていうのがすごいあって…」


 加藤さんは、少しでもお客さんの癒しになれば、と日々奮闘します。

■モーニングでも人気の「ダッチベイビー」…女性が少しでも癒されるお店に

 加藤さんの1日が始まるのは毎朝6時。まずは、ダッチベイビーの生地の準備。メニューに合わせて、生クリームが入ったものやシナモン味など5種類を作ります。

加藤さん:
「ダッチベイビーは、もっと色々できる。生地にこだわったり…。お母さんたちが商品を出した時に、ワってなるんですよ、それが一番」

 午前8時、開店。朝は“モーニング”目当ての常連客が訪れます。色鮮やかな「サラダダッチベイビーモーニング」(780円 ドリンク付)など、その日の気分に合わせ色々と選べるダッチベイビーは、朝食でも人気です。

男性客:
「人当たりがいいね、ママさんの」


女性客:
「ここのママのファンだから。すごく人柄がいいの」


別の女性客:
「すごく過ごしやすくて、長居しちゃいそうです」


 お客さんから人柄も愛される加藤さん。「女性が少しでも癒される場所に」と毎日奮闘しています。

 ダッチベイビーが人気の「Sin cafe」は、愛知県春日井市のJR勝川駅の近くにあります。

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