オンブズ東海
活動報告
「オンブズ東海」第30回委員会 概要
- <日 時>
- 2019年6月10日(月) 午後3時00分~午後4時10分
- <場 所>
- 東海テレビ本社
- <委 員>
- 坂井克彦委員長 橋本修三委員 東珠実委員
- <社 側>
- 内田優社長 春田亮介常務取締役
委員会では、訓練用スーパーの誤放送事案についてのBPOでの討議内容、4月に行った社外アドバイザーとの意見交換会、5月に開催した「第23回コンプライアンス責任者会議」、8月に開催予定の「放送倫理を考える日」関連行事の内容、2018年度に実施した「業務リスク調査」や「2018年度下期放送人研修会」の結果、最近の社会貢献活動や岩手を中心とした東北支援の取り組みなどについて会社側から報告し、委員との意見交換を行いました。
議事の概要は以下の通りです。
会社側からの主な報告
訓練用スーパーの誤放送事案について
- 1月に気象庁の訓練用スーパーを誤放送した事案について5月のBPO放送倫理検証委員会で行われた討議内容と再発防止策。
以上の内容について報告しました。
社外アドバイザーとの意見交換会について
- メディアに関する専門的知見を仰ぎ、放送倫理の更なる向上を目指すため平成25年から社外アドバイザーを委嘱している上智大学の音好宏教授と4月に意見交換会を行い、放送倫理やコンプライアンスに関する継続的な取り組みや、第三者機関であるオンブズ東海が倫理機関として重要な役割を果たしていることなどに評価をいただいた。また、働き方改革やネット時代に対応した放送のあり方など今後の課題についてアドバイスを受けた。
以上の内容について報告しました。
「第23回コンプライアンス責任者会議」について
- 訓練用スーパー誤放送事案の報告、他社事案を情報共有など。
以上の内容について報告しました。
「業務リスク調査2018」について
- 概要と調査結果、今後の活用方針など。
以上の内容について報告しました。
今年の「放送倫理を考える日」関連の行事予定について
- 7月を「放送倫理を考える月間」として、各部で放送倫理について考える時間を設けたり、全従業員などを対象に「放送人研修会」を行う。
- 8月に「放送倫理を考える全社集会」を開催、各部が取り組みを報告する。
- この1年の取り組みをまとめた報告書を作成し、ホームページで公開する。
以上の内容について報告しました。
「2018年度下期放送人研修会」について
- 3月に桐蔭法科大学院教授の福井康佐氏を講師に迎え、「『憲法改正』におけるテレビメディアの役割」をテーマに「2018年度下期放送人研修会」を開催し、従業員グループ会社・協力会社スタッフ計222人が参加した。
- 参加者のアンケートでは、「国民をミスリードしないための正確性、透明性ある放送の必要性を痛感した」「国民投票でメディアに求められる役割がイメージできた」などの感想があった。
以上の内容について報告しました。
社会貢献活動の取り組みについて
- 3月から6月までに行った社内見学や新聞音読講座、出張授業。
- 民放連のメディアリテラシー活動助成事業に認定された「みんなのテレビスクール2018」の一環として東海三県の小中学生から絵画と作文を募集して今年3月に「未来のテレビ」作品展を開催した。
以上の内容について報告しました。
岩手を中心とした東北支援
- 3月以降の東北支援に関する情報番組企画やニュースの内容と件数。
以上の内容について報告しました。
BPOの動きについて
- 放送倫理検証委員会で審議入りした事案、放送人権委員会で審理入りした事案。
以上の内容について報告しました。
委員からの主な意見
- 誤放送を防ぐためにシステム的対策と人為的対策が講じられているが、システムは壊れることもある。システム以上に人為的対策を充実すべきと思う。
- ネット時代の放送のあり方や働き方改革の取り組みなど、社外アドバイザーから提起されたことにしっかり対応して欲しい。
- 昨今は多様な性のあり方が注目されている。デリケートな問題については慎重に対応して欲しい。他人を人間として不愉快にしたり貶めるような事をしない、というのが一番の基本ではないか。
- ハラスメントに該当するか否か判断が分かれるケースも多いので、放送前のチェックが重要。ただ、チェック基準は感覚に頼る部分もあるので、そもそも「問題ない」と思っている人には気づきの機会もない。他社事例を紹介して社内で共有して欲しい。
- 放送をめぐる環境は激変している。今回のリスク調査結果をベースに新たなリスクの抽出を常に行い、リスク削減に努めて欲しい。
- 憲法改正や国民投票でのメディアの役割を題材に開催した「放送人研修会」は、時宜を得たテーマで非常に良かった。内容も充実していた。
第31回委員会は2019年9月に開催を予定しています。
