第576回 東海テレビ放送番組審議会
1.開催日
平成29年12月12日(火)
2.出席者
出席委員
浅田剛夫委員長、後藤ひとみ副委員長、大松利幸委員、金子慎委員、川谷陽子委員、黒野友之委員、林寛子委員、福谷朋子委員、松原和弘委員、山岡耕春委員
社側出席
石黒大山代表取締役会長、内田優代表取締役社長、小島浩資専務取締役(総括)、春田亮介常務取締役(コンプライアンス担当)、喜多功取締役報道局長、富田守男コンプライアンス推進局長、深川辰巳スポーツ局長、川瀬隆司制作局長、風隼隆宏報道局報道部副部長 プロデューサー、足立拓朗報道局報道部 ディレクター
3.議 題
- 家族のキモチ
平成29年10月8日(日)午後1:45~午後3:00放送(75分番組)を審議 - 報告:局に寄せられた視聴者からの意見、苦情等の概要(11月分)
- その他
4.議事の概要
1.審議番組について委員からは
- 家族の3年間を追いかけるのと同時に、記者自身の迷いの軌跡も描かれていた。取材側の手のうちも見せるのは、ドキュメンタリーの新しい手法を提案している意欲を感じた。
- 発災直後、関係者を質問攻めにするマスコミの様子をあえて編集することで、取材を美化せず、ありのままを丁寧に描いていると思った。記憶だけでなく記録として残すテレビの大切さを感じることもできた。
- 取材を拒絶していた家族がどうして取材に応じる気持ちになったのか、どのような心の変化があったのかを知りたかった。
- 亡くなった2人の映像の存在を家族に伝えるシーンは、取材者自身の葛藤が伝わり共感できた。しかし、番組を通じ制作者としての葛藤をもう少し描いて欲しかった。
- 「遺族が前に進んだという番組にしたくない」と記者が話していたが、番組全体がこの言葉にしばられている印象を持った。もう少し前向き感があってもよかったと感じた。
- 記者が寄り添ったのは、遺族の慰めにはなったかもしれない。しかし、番組を作るために寄り添うということに割り切れなさも残った。
- 被災直後の報道は、家族の気持ちを尊重する姿勢に欠けていたことに疑問を感じていた。しかしこの番組では、その後の取材で、家族と記者との間に人間関係ができていたのが分かった。
- 今は「忖度」という言葉が悪く使われることがあるが、この若い記者のように家族の気持ちを深く忖度している姿勢に良心を感じた。
等、貴重なご意見をいただきました。
これに対し、社側からは
- 他部署から報道に異動になった若手記者が、第一陣で御嶽山の噴火現場に行き、家族に現場で出会ったことがきっかけでこの番組を制作した。当初は失礼もあったかと思うが、そこから家族に受け入れていただいて取材が始まった。事故から3年が経ち、新しい事実ともに番組化した。
- 夕方の「みんなのニュースOne」で放送したニュースをドキュメンタリーとしてまとめた。取材するに当たり、最初はご家族の気持ちを尊重し、ディレクターはカメラを持たず挨拶にだけ伺った。その後、話を聞けるようになったところで、カメラによる取材をさせていただけるようになった。
等、番組制作に関し説明がありました。
この他、委員と社側の間では
Q.番組のタイトルで「キモチ」をカタカナにしたのはなぜか?
A.遺族の心情を描く番組で、「気持ち」と漢字にすると重いイメージになると思った。カタカナにすれば、子供に対する親の純粋な思いが、もう少し柔らかく表現できるのではないかと思った。
Q.亡くなった二人の映像を見せた時の家族の受け止め方をどう思ったか?
A.お母さん2人は泣き出してしまうのではないかと思っていた。気丈に画面に指を指し、子どもがどうなったのかを考えている姿を見て、自分はまだ皆さんの気持ちは分かっていない、そして母親は強いなと思った。
Q.マスコミが群がっているシーンをなぜ流したのか?
A.あのシーンを流さず、遺族に寄り添ったいいストーリーにしたくなかった。自分が右も左も分からない状況で現場に行って強烈に感じた「何でマイクを向けるんだろう」という、今でも忘れられない気持ちを番組に落とし込みたかった。
等の質疑応答がありました。
2.社側から11月の1カ月間に、電話・文書・メールで視聴者から局に寄せられた、問い合わせや苦情等、
2,801件の意見の概要を報告しました。
3.その他
委員から「オトナの土ドラ さくらの親子丼」が本当に良かった。犯罪被害の関係や児童福祉に近いところに関わっているが、非常にリアルだった。今後も良質なドラマを作ってもらいたい。