第599回 東海テレビ放送番組審議会
2.出席者
出席委員
浅田剛夫委員長、後藤ひとみ副委員長、伊藤彰彦委員、岡田さや加委員、片岡明典委員、柴田浩委員、竹松千華委員、林寛子委員、福谷朋子委員、山岡耕春委員
社側出席
内田優代表取締役会長、小島浩資代表取締役社長、春田亮介専務取締役(総括・コンプライアンス担当)、祖父江茂樹取締役編成局長、倉知哲也取締役報道局長、富田守男コンプライアンス推進局長、片島豊久スポーツ局長、川瀬隆司制作局長、渡辺克彦スポーツ局スポーツ部長、森脇淳スポーツ局次長プロデューサー
3.議 題
- 「権藤 ゴンドウ 雨、ゴンドウ ~壊れた肩が築いた“教えない教え”」2019年12月28日(土)16:50~17:45放送(55分番組)を審議
- 報告:局に寄せられた視聴者からの意見、苦情等の概要(12月)
- その他 委員自由発言「きになるテレビ」
4.議事の概要
1.審議番組について委員からは
- 昨年夏、話題になった、高校野球の投手の投げすぎの問題で、登板制限の話題から入った構成は、社会的意義もあって良かった。
- 指導者、リーダーになってからの権藤氏の指導法、投手の起用法には、現役時代に肩を壊したからこその説得力があり、現役選手から慕われてきたことがわかった。
- 権藤氏の“教えない教え”、選手の自主性を尊重して勝ちにいく指導は、スポーツ界全体にも警鐘を鳴らしたのではないか。人柄も良く、組織のリーダーとしても勉強になった。
- 「頑張ったらビール」などというコメントとともに、権藤氏が幾度かビールを飲むシーンがあったが、番組全体で彼のビール好きをうまく表現していた。軸を置いて表現していく制作者のこだわりがよかった。
- 権藤氏のキャリアの節目に合わせ、その当時の流行歌をBGMとした演出が時代を思い起こす効果があってわかりやすく、楽しかった。
- 権藤氏との距離感や貴重な映像など、地元のテレビ局だからこそ制作できる番組だった。
- ナレーションは、温かみがあり、落ち着いていて番組に合った空気感を出していた。
- サブタイトルの“教えない教え”は、「壊れた肩が築いた」教訓ではなく、アメリカ留学時代に身についたものであるので、ずれがあるように感じる。
- 時系列で番組が展開する中で、一部時制が逆転する場面もあり、混乱する。
などの意見が出されました。
ご意見に対し社側から
- 投手の起用方法で議論のあったこのタイミングに、長年、野球解説などで交流のある権藤氏の現役時代や野球に対する考え方を伝えたいと考え、番組制作に至った。
- 権藤氏にとって「ビール」は夢であり豊かになった象徴であり、そのため節目のシーンで「ビール」を登場させた。
等、番組について説明しました。
2.社側から、電話・文書・メールで視聴者から局に寄せられた、問い合わせや苦情等、12月1か月間は2,188件の意見の概要、「BPO報告」No.208の概要等を報告しました。
3.委員発言 「きになるテレビ」(要旨)
審議委員からテレビについて、より幅広い意見をいただく時間を設けています。毎月おひとりの委員から意見をいただきます。
- 今回は、生活のリズムとなるテレビ、良いドラマの組み立て方についてです。
- 日曜日夕方放送の「笑点」。毎週この番組を見ていて、時間の句読点、生活のリズムになっている。
- ニュースなども同様だが、生活リズムの中にテレビ番組が組み込まれていくことがあるのではないかと思う。
- 私は昨年末、映像にする際の台本作りの難しさついて、作品が映画化されるという作家に話を聞く機会があった。
- その話を聞いて、年始に、木村拓哉主演のドラマ「教場」を見た。原作を読んでいたので、映像ではどうなるか興味深く見たが、ドラマの流れと同時に木村拓哉の演技に引き込まれた。
- 良い原作、良い台本、良い演出で、良い役者、さらに良い視聴者が相まって良いドラマになっていくのだと思った。
本番組審議会の議事概要は、1月26日(日)午前5時15分から放送の
「メッセージ1」で報告しました。